『5-3』というのがベストな野球 監督もバッティング練習に参加し体感
その戦略の中で、山田監督には理想としている試合展開があると言います。
山田祐揮監督(31)
「『5-3』というのがベストな野球だと思っています。3イニングに1点はいいよと。9イニングに3点は取られる。それはOK。ただ打線に関しては、9イニングあるうちに2イニングに1点ずつ加算していこうと。それ以上に(点を)取れるに越したことはないが、2イニングに1点を取れる攻撃をしていこうと伝えています」
その攻撃面については…

山田監督
「先頭バッターがどんな形でもいいので出てもらって、そして得点圏に進めて、ワンヒットで返す、あるいは犠牲フライで返す。『長打で1本打ってくれという野球ではなく』て、2人、3人がかりで1点を取るようなやりかたかなと」
その必要最低限の得点のために、まず山田監督が必要と考えたのが、“『低反発バット』への慣れ” でした。
冬場は、走り込みや筋力トレーニングをメインとするのが主流。
それも行った上で導入前の冬は、気温が低い中でも毎日『低反発バット』を使ったバッティングは欠かさなかったということです。
また、“球の見極め” についても山田監督は部員に口うるさく伝えていたそうです。
なぜなら、従来のバットではボールゾーンにきた球にバットを当てても、それなりの打球は飛んでいたが『低反発バット』ではストライクゾーンの球にバットを当てなければ凡打になってしまう。これは山田監督自身もバッティング練習に参加し、体感したことだそうです。
その教えや、練習の成果もあってか、山田監督が選手たちに基準として求めている、外野の間や頭を抜ける打球が打てるようになりました。

山田監督
「“堅実な国府” 全てにおいて攻撃面・守備面が堅いなというような国府高校を見せられたらなと思います」
野田主将
「当初から “守り勝つ野球” というのを目標にしてずっと取り組んできているので、それを全国の舞台でも発揮して強豪校と言われるところとしっかり競っていきたい」
3月18日に開幕するセンバツ甲子園。
高校野球の変革を追い風に、熊本国府は『守り勝つ野球』で活躍を誓います。
■山田祐揮(やまだ ゆうき)監督(31)プロフィール
1993年生まれ。外野手として熊本工で2009年 夏の甲子園に出場。近畿大学卒業後に宮崎県の強豪・日南学園野球部で4年間コーチとして夏2回、春1回、甲子園出場。この間、2021年に熊本国府の監督に就任。