“困りごと”を解決して回る小池勝己さんについて、妻・奈保子さん(64歳)はこう話しています。
「困っている人を見たらそのままにしておけない。自分が何か助けてあげたいとか、そういう面では熱い。熱すぎるときもある。自分ができるだけのことを精いっぱいする…」

小池勝己さんは、公的なサービスでは補いきれないちょっとした「困りごと」、そんな“心のささくれ”に、自分が手を差し伸べられたらと考えています。
【柏崎ポーターズ 小池勝己さん】
「“焼き芋が食べたい”っていうときに、焼き芋を買いに行ったこともあったね」
【利用者(70代)】
「おかしいでしょ~。焼き芋なんかと思うかもしれないけど、なんかちょっと懐かしくてね。『あ、焼き芋が食べたい』とか、いろいろ思うんですよ。そういうとき小池さんってね、『じゃあ買ってきてやるよ』なんて言ってね。私にしたら、そんなちょっとささいなことでもうれしいんですよ」
目指しているのは、人と人とのつながりから生まれる心の通った支援です。
「目を見ることで、相手が安心したり、ホッとしたり、助かったり…。会話から生まれるコミュニケーション。ちょっとしたことなんだけど、それが叶ったらすごく嬉しい、楽しい気持ちになれる。そういったものが拾えるようにしたいなと、常々思っている」

小池さんが介護タクシーの仕事に加えて行っている『御用聞き』には、リモコンがきかなくなった、瓶のふたを開けてほしい…といった、身近な困りごとも多く寄せられているそうです。
誰かに頼めばすぐに解決できることかもしれませんが、その“誰か”が周りにいなくて、モヤモヤを抱えたままの人がいる…。
小池さんはそうした人たちを支えることができたらと話していました。