■超党派で訪台へ 台湾有事の可能性は

ーー超党派議員で台湾に行くという話があるようですが、その目的とは?

石破:
この会は急に忽然とできたわけではなく、何年も前からあるんです。「安全保障を考える若手議員の会」なんて言っていましたが、気がつくと若手でもなくなってきた。浜田靖一さんが元防衛大臣、前原誠司さんが元外務大臣、私も元防衛大臣、長島昭久さんと渡辺周さんは元防衛副大臣です。それなりの知識は持っているし、意識も共有している。今、ウクライナ問題と台湾問題が並列で議論されるときに、台湾について心情的にシンパシーを持つなか軍事的にどうなのか。どうすればこの地域で紛争が起こらないかと議論するときに、台湾のことを知らないと議論にならない。そういうことで訪問します。

ーー中国を刺激することにならないか?

石破:
この地域の平和を保つためであり、台湾独立を支援するためではありません。どうしたらこの地域に安定がもたらされるか。中国に対しても戦争に踏み切らせないことは中国人民の利益にもなります。そのような話をするために台湾に行くことを許さないという中国だとは思いません。

ーー中台衝突の可能性について

石破:
それがゼロではないからこそ、どうすれば抑止力が効くかということです。衝突の可能性がゼロだったら行く必要はありません。ウクライナだってまさかみたいなことが起こっているわけです。中台だってまさかみたいなことが起こらないなんて言えない。いや、まさかって思ったことが起こりました。そうなったら政治家失格ですよ。
「国会トークフロントライン」2022年7月22日放送より)