プーチン大統領「まだ本気を出していない」発言の真意は?

(佐々木正明教授)
「まずですね、この発言、国家リーダーが言うのは、ちょっとおかしいんですけども、プーチン大統領は”ちょいワルオヤジ”みたいな発言をして人気を集めてきた過去があります。その延長線上にあるんだろうな、というのがまず1点。そしてプーチン大統領ことあるごとにですね、西側の危機を強調して言ってるんですね。つまりエネルギー危機だったり、食料危機だったり、物価上昇というのは我々のせいではないと。つまり西側の対ロ制裁が原因であるということを言っているんですね。このことばかり国内放送というのはプロパガンダを流しております。例えば、ある国でガソリンが上がったとか、ある国で企業が倒産したとかの報道を、国民たちは注目して見ているんですね。ロシアというのは物価上昇もあまりないですし、ルーブルも安定していますし、普通なんじゃないかということで、私は連日のようにロシアに取材をしているんですが、本当に短い夏を謳歌していて、旅行に行ったりとか、普段と変わらない夏を過ごしている感じがします」
―――ロシア国内には『今もウクライナで侵攻続いてるよ』という空気はあまりないんですか?
(佐々木正明教授)
「これはおそらく麻痺しています。知らない部分を通り過ぎて麻痺しています、知ろうとしていない。ウクライナ国内で連日、一般人が亡くなってるんですね。攻撃を受けて。そのことも知ろうと思えば知れるのですが、それを知ろうとしない。ちょっとおかしい夏だなって感じがします」