野田元総理「内閣総理大臣の出席に、強烈な違和感」

上村キャスター:
岸田総理の出席に関しては、このような声が聞かれました。

自民党幹部
「岸田総理の決断は、ビックリした。なんで自分が出るなんて言ったのか」

総理周辺
「与野党間で駆け引きしすぎて、身動きとれない状況を、総理自ら打開する考え」

一方で…

自民党の中堅議員
「派閥解散もそうだが、追い込まれると、総理は何を言い出すか分からない」

自民党関係者
「もはや自爆芸」

少し、冷ややかな声も聞かれました。

そして、岸田総理が出席した政倫審の質疑(29日)では、立憲民主党の野田元総理からこんな発言もありました。

立憲民主党 野田佳彦 元総理(政倫審・29日午後2時半すぎ)
「疑惑を持たれた議員が弁明をする場である政治倫理審査会に、内閣総理大臣が出席をしてるということ自体に、強烈な違和感を覚えます」

政倫審「フルオープン」の舞台裏

ホラン千秋キャスター:
そもそも「公開でやってもいい」という方、「嫌だ」という方など、様々いる中で、どういう形でこの「政倫審」をやるのか模索されていたわけなんですが、総理が「フルオープン」「自分が出席します」というふうになると、他の方も「もうフルオープンでやるしかないな」という形に持っていきたかったのかと。どういう背景があったんでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
最初は、岸田総理の方から、その人たち(非公開希望者)に「フルオープンで出てくれませんかね」ということを打診しているんです。

その人たちはやはり政治家なので、「総理のお考えはわかりました」、「しかし、政倫審には規定があって、原則非公開だし、非公開を求めることができるんですよ」という反論をして、少しスタックしたというか、行き詰まってしまったんですね。それだったら、岸田さんは、自分が出て、それに従ってもらおうと。

ここで「非公開でないと出ません」ということでは、おそらく除名処分や役職停止など、かなりきつい対応も考えられるので、さすがに他の議員たちも引き下がったということです。

ただ、途中の打診の段階で、岸田総理のいうことを聞かなかったという点を、おそらく永田町の人たちは見ているので、「岸田総理は、やはり少しグリップする力が弱くなった」、「指導力がなくなった」、中には「もしかすると、“岸田おろし”の始まりなのかな」などと受け止める動きも出てるということは間違いないですね。