「雌花の着花量が減ってきた」対策は

県林業技術総合センター 千葉利幸企画管理部長:
「実はここ数年、少花粉スギの採種園の母樹の樹勢が衰えてきている。理由については、はっきりと分からないが、そのために雌花の着花量が減ってきていて、最近は種の生産量が減ってきている」

また、受粉作業も、外から飛んできた他のスギ花粉が雌花につくのを防ぐため袋掛けが必要で、手間がかかるのが難点です。

このためセンターでは、種を効率よく生産しようと、2020年以降、半閉鎖型というハウスを3棟導入しました。

県林業技術総合センター 千葉利幸企画管理部長:
「花粉の飛ぶ時期は、一般の花粉が中に入らないよう閉め切ることで袋掛けの作業を省くことができます。それ以外の時期は開けてハウス内の温度を調節しながら母樹を育てています」

種の生産は、来年から始める予定で2032年度には挿し木の分とあわせ、1年で流通する30万本分の苗木を少花粉スギにする方針です。

全く花粉の出ない「無花粉スギ」も開発中

また、センターでは、全く花粉の出ない「無花粉スギ」の開発にも力を入れています。