■サッカー女子 パリ五輪アジア最終予選 日本-北朝鮮(24日、サウジアラビア・ジッダ)

サウジアラビアのジッダで行われたサッカー女子のパリ五輪アジア最終予選、日本代表なでしこジャパンは北朝鮮と0-0の引き分けに終わった。

2大会連続の五輪出場を目指す日本は、前半北朝鮮に攻め込まれヒヤリとする場面もあったが、GK山下杏也加(28、INAC神戸レオネッサ)が好守を連発し、スコアレスで折り返す。後半に入っても北朝鮮の波状攻撃を日本が凌ぐ時間が増え、試合を支配されるが、GK山下を中心に何とか守り切り、0-0の引き分けに持ち込んだ。

サッカー女子のアジアの五輪出場枠は「2」。最終予選では世界ランキング8位の日本と同9位の北朝鮮、オーストラリアとウズベキスタンがそれぞれ対戦。ホームアンドアウェー方式で2試合を戦い、合計得点が多いチームが出場権を獲得する。日本の第2戦は東京・国立競技場で行われ、北朝鮮に勝てば2大会連続6度目の五輪出場が決まる。

日本のスタメンは、GK山下杏也加(28、INAC神戸レオネッサ)、DFに清水梨紗(27、ウェストハム)、古賀塔子(18、フェイエノールト)、、南萌華(25、ローマ)、高橋はな(24、三菱重工浦和レッズレディース)、MFには熊谷紗希(33、ローマ)、長野風花(24、リバプール)、長谷川唯(27、マンチェスター・シティ)、の3人。FWは藤野あおば(20、日テレ・東京ヴェルディベレーザ)、田中美南(29、INAC神戸レオネッサ)、植木理子(24、ウェストハム)の3人が入った。先発11人中、海外組が7人を占める布陣で臨む。

立ち上がりからボールを持つ時間は長い日本。しかし、最終ラインにDF5人を置く北朝鮮を攻めあぐねる。前半14分には、ディフェンスラインの背後にロングボールを放り込まれ、エースのキムキョンヨンに強烈なシュートを打たれるが、GK山下が横っ飛びで防ぐ。

26分には再び、キムキョンヨンにボールを奪われるとパスを細かく繋がれ、ペナルティエリア手前からミョンユジョンにミドルシュートを打たれる。ここもGK山下が左手一本で何とか弾く。さらにコーナーキックからヘディングシュートも打たれるなど、北朝鮮の波状攻撃を何とか凌ぐ日本、押し込まれる場面が増える。

42分、日本にようやくチャンスが訪れる。右サイドを突破したFW藤野がゴール前に低いクロスを入れると、相手DFに当たったボールをFW田中が拾い振り向きざまに左足でシュート。しかし、北朝鮮GKの左足に当たりクリアされてしまい、絶好のチャンスをモノにできず0ー0のスコアレスで前半を折り返す。

後半の立ち上がりも北朝鮮にカウンターを許す日本。ペナルティエリア内からシュートを打たれるが、DF南が体を寄せてブロックしピンチを防ぐ。その後も強烈なミドルシュートにサイド攻撃などで再三に渡りゴールを脅かされる。流れは北朝鮮に傾き、試合の主導権を握られた日本。ボールを支配され苦しい時間が続く。

後半28分にも右サイドから正確なクロスを入れられ、ゴール前でDF高橋が競り負けキムキョンヨンにヘディングシュートを打たれる。これはクロスバーに当たってゴールラインを割る。

日本も途中出場の谷川萌々子(18、ローゼンゴート)を中心に敵陣内に攻め込むが、北朝鮮の厳しいディフェンスの前になかなかチャンスを作れない。そして試合はそのままタイムアップ、0-0で何とか引き分けに持ち込んだ。最後まで北朝鮮に押し込まれ、後半はわずかシュートを1本に押さえられた日本。パリ五輪の切符は28日に東京、国立競技場で行われる2戦目に持ち越しとなった。

■パリ五輪アジア最終予選
24日 日本 0-0 北朝鮮(サウジアラビア)
28日 日本VS北朝鮮(国立)