田中さん
「自分と境遇が似ていて、その世界では成し遂げられなかったけど、生まれ変わって、また心を入れ替えて、第2の人生を歩むみたいな」
小説でもアニメでも好きだった「無職転生」という作品です。無職の主人公が生まれ変わって別の人生を生きるという物語。現状に納得できなかった主人公を自身と重ね、「人生は、いつからでも何度でもやり直せる」と気付いたといいます。
田中さん
「自分も今から第2の人生始めようって。生きてもっとやることがあるだろって思って」
春から専門学校へCG制作学ぶ
今度は自分が人を勇気づけられるような作品を作る側になりたい。4月から東京の専門学校で、高校生のころから好きだったCGの制作を学ぶことを決めました。将来は、海外の作品にも携わりたい、と英語の勉強も始めています。
次に、いつ症状が出るのか分からないという不安は今もつきまといます。ただ、心の持ちようは大きく変化しました。
田中さん
「きのうちょうど病院に行ったときも先生に言われたんですけど、成功体験を作ることが大切だって言われて、いつ痛みがくるかわからない不安とかもあるけど、きょうは来なかったから何何ができたみたいな感じで、1つずつ成功体験を積み上げていけば、いずれ目標にたどり着けるんじゃないかなっていう」
春からは20年間過ごした山口を離れます。技術を身につけたら山口に戻ってきたいという思いもあります。
田中さん
「不安はいっぱいあるけど、それ以上に自信を持って、成功体験を作り上げていきたいと思ってます。同じような境遇の人もいっぱいいると思うので、そういう人たちにも、希望を持ってもらえるような人になりたいと思ってます」
二十歳で「第2の人生」。不安を自信に替えて歩み続けるつもりです。