大企業を中心に今年の賃上げに向けた動きが広がる一方、中小企業では賃上げに慎重な企業が多いことが民間の調査でわかりました。
東京や神奈川に85の店舗を展開し、中小企業などの顧客を多く抱える「城南信用金庫」は、今月12日から16日にかけて中小企業833社を訪問して聞き取り調査を行いました。
その結果、来年度の賃上げについて「予定している」と答えた企業は全体の27.7%にとどまることがわかりました。
一方で、「賃上げの予定はない」とした企業は35%、「まだ決めていない」と回答した企業は37.3%にのぼり、7割を超す中小企業が賃上げに慎重な姿勢でした。
聞き取り調査に対しては、「賃上げは実施すべきであるが、先行き不透明の中で踏み切るには慎重だ」といった声が寄せられたということで、景気の先行きや取引先との価格交渉、他社の賃上げ動向などを見極めた上で、賃上げの実施を判断する中小企業が多いものとみられます。
中小企業の賃上げについては、日本銀行もマイナス金利の解除など金融政策の正常化の時期を判断するうえで注視しています。
今月11日に開かれた日銀の支店長会議では「昨年よりいくぶん早いタイミングで賃上げ機運が醸成されつつある」との声があった一方、「中小企業を中心に賃上げの広がりや程度などについて不確実性が高い」などの報告も多くありました。
金融政策の先行きを占う上でも、中小企業の価格転嫁や賃上げがどこまで広がるかが焦点となります。
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