石油元売り大手の「コスモエネルギーホールディングス」が株主総会を開き、対立している「旧・村上ファンド」の村上世彰氏側による株式のさらなる買い増しに備えた、買収防衛策の発動を可決しました。

コスモエネルギーホールディングスをめぐっては、「旧・村上ファンド」の村上世彰氏が関わる投資会社などが20%を超える株式を保有していますが、経営方針をめぐり両者が対立しています。

コスモはきょうの株主総会で買収防衛策の発動の是非を諮り、賛成多数で可決しました。これにより、村上氏側が所定の手続きを無視してコスモ株を買い増した場合、コスモは取締役会の決議だけで他の株主に新株予約権を割り当てることが可能になります。

また、コスモは「一般株主の意思を反映させる」として、買収防衛策の採決で村上氏側やコスモの取締役など利害関係者を除外する「マジョリティー・オブ・マイノリティー(MoM)」と呼ばれる手法を採用するなど、異例の展開となっていました。

株主
「妥当だと思います。コスモさんの説明通り納得したので」
「私は反対に入れました。経営側が気に入らないファンドだったら、もうみんなMoMでいこうと。今回みたいにどんな場合でも使われてしまう。これからどんどんMoMブーム来るんじゃないかなと」

一方、採決方法については、一般の株主から「株主平等の原則に反するのではないか」など批判の声も上がりました。