三越伊勢丹ホールディングスは、今年3月までの1年間の決算で最終的な損益が123億円の黒字に転換したと発表しました。

三越伊勢丹ホールディングスが発表した去年4月から今年3月までの1年間の連結決算によりますと、新しい会計基準に基づく売上高は4183億円となりました。ただ、これまでの基準で比較すると売上高は前の年と比べて11.8%増え、9121億円となっています。最終的な損益は、前の年が410億円の赤字だったのに対して、123億円の黒字に転換しました。3年ぶりの黒字です。

長引くコロナ禍で休業や時短営業などの影響を受け、百貨店事業は63億円の赤字になったものの、前の年よりも客足が回復したほか、コスト削減などの構造改革が進んだことが利益を押し上げました。

会見で細谷敏幸社長は今後の見通しについて、「外出は百貨店にとっては相当プラス。今回のゴールデンウィークを見ても数字が戻ってきた」と話し、制限緩和で消費者の行動範囲が広がっていくことへの期待感を示しました。

今年度の最終利益は前の年より37.8%多い170億円を見込んでいます。