「値上げ」の話ではなく、「値下げ」の話です。物価高やたまごの高騰が続く中、外食チェーンの「なか卯」が親子丼の値下げに踏み切りました。いったいどうやって?

記者
「今、新しくポスターを貼り替えています」

きょうから、なか卯の看板商品「親子丼」が全サイズ一律で40円「値下げ」されました。

去年7月に食材費や配送費上昇を理由に「並盛」を480円から490円に10円値上げ。それを40円引き下げて450円(税込)としました。なか卯としては過去最安値だといいます。

「(たまご不足で)普段家で食べる量は減るので、安く食べられるとありがたい」

歴史的な物価高が続いているうえ、鳥インフルエンザの影響でたまご不足は深刻です。たまごの卸売価格は過去最高値が続いています。

どうやって値下げできたのでしょうか。

なか卯 販促担当 須田壮一氏
「たまごは長年契約を結んでいるので、安定して供給をしてもらっている」

記者
「鳥インフルの影響は?」

なか卯 販促担当 須田壮一氏
「私どもは受けておりません」

契約する養鶏場では鳥インフルは発生しておらず、エネルギー価格や人件費などのコストは増えているものの、あえて価格を引き下げることで集客を図る狙いだといいます。

なか卯 販促担当 須田壮一氏
「値段を下げることで親子丼がたくさん売れるという、いいスパイラルに入ることでコスト高は吸収できる」

ただ、帝国データバンクの調査では、1か月前に比べるとたまごメニューを休止する外食大手は10社増加し、およそ3割に。外食企業にとってはたまごをどう確保するかが死活問題となっています。