14日の東京株式市場は全面安の展開となり、日経平均株価は一時700円以上値下がりしました。その後、買い戻す動きも出て、午前の取引は前日より530円安の2万7302円64銭で午前の取引を終えています。
前日のアメリカ市場では、シリコンバレーバンクとシグネチャーバンクが相次いで経営破綻したことを受けて不安定な相場となり、日本市場でも金融システムが不安定化することへの警戒感から、ほぼ全ての銘柄が下落する全面安の展開となっています。特に、銀行株が下落しています。
また、アメリカの金融引き締めが和らぐとの観測から、アメリカの長期金利が下落し、日米の金利差が縮まったことで、外国為替市場では一時1ドル=133円台前半と円高が進んでいて、円高の進行も株価の重しとなっています。
一方、鈴木俊一金融担当大臣は閣議後の会見で、「足元の金融市場ではリスク回避的な動きが指摘されておりますが、米国当局は信用不安を拡大させないための措置を迅速に講じている」と指摘。
「現在の日本の金融機関は総じて、充実した流動性・資本基盤を維持しておりまして、金融システムは総体として、安定している」「現時点では今回の破綻が日本の金融システムの安定に重大な影響を及ぼす可能性は低い」などと述べ、今後も動向を注視する考えを示しました。

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