AI新興企業の米OpenAIは、新規株式公開(IPO)計画を先送りしたことを受けて、新たな資金調達ラウンドで少なくとも300億ドル(約4兆7200億円)の調達を目指している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

関係者によると、調達資金を含めないベースで約1兆4000億ドルの評価額を目指している。実現すれば、長年のライバルであるアンソロピックが直近の調達ラウンドで得た評価額を再び上回る可能性がある。ブルームバーグ・ニュースはこれまで、OpenAIが評価額1兆2000億ドルでの新たな資金調達を検討していると報じていた。

関係者によると、資金調達を巡る協議は初期段階にあり、詳細は変更される可能性があると、関係者が匿名を条件に語った。OpenAIはコメントを控えた。

「ChatGPT」を手がけるOpenAIは、法人顧客の獲得と収益拡大を巡り、アンソロピックと激しい競争を繰り広げている。両社は上場を計画しており、いずれも非開示で申請書類を提出済みだ。アンソロピックは早ければ今秋にも上場する見通し。

OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は先頃、AIの安全性を巡る懸念への対応を優先するため、年内の上場を見送る意向を表明。IPOを行うには「適切な時期ではない」と述べていた。

関係者によると、今回はIPOに代わってOpenAIに追加資金を供給するつなぎのラウンドと位置付けられている。直近では3月に、企業価値8520億ドル(調達資金含む)で1220億ドルを調達している。

OpenAIを含むAI開発企業を巡っては、AIエージェントの「暴走」による不正アクセスなど、AIが破滅的な被害をもたらすリスクへの懸念が強まっている。同社の技術はこれまで、オーストラリア政府のウェブサイトを標的とした事案を含む複数のセキュリティー問題に関与している。さらに今週には、最新モデル「GPT-6.1 Astra」が社内の安全基準を満たさなかったとして、リリースを見送る方針を明らかにしている。

原題:OpenAI Targets $30 Billion in New Funding at $1.4 Trillion Value(抜粋)

(第2段落以降に詳細を追加して更新します)

--取材協力:Alex Dooler.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.