(ブルームバーグ):中間選挙まで2カ月を切った米国で燃料価格が急騰しており、トランプ政権は戦略石油備蓄(SPR)を追加放出する。
最大4000万バレルの追加放出は、1億7200万バレルの緊急放出計画における最終分となる。この計画は、急騰したエネルギー価格を抑える目的で政府が指示したもの。エネルギー省の声明によると、入札期限は米中部時間10月6日の午前11時。
ライト・エネルギー長官は声明で「今回の措置により、米国民と世界の人々の利益のため、米国は石油市場を安定させる協調的な取り組みを引き続き主導する」と述べた。
イランに対する軍事作戦が始まって以降、原油、ガソリン、ディーゼル燃料、ジェット燃料の価格が急騰しており、11月の中間選挙を前にトランプ米大統領に対応を求める圧力が強まっている。同選挙では下院の多数派が決まる可能性がある。ガソリン価格は依然として1ガロン=4ドルを大きく上回り、ディーゼル燃料は過去最高となる1ガロン=6ドルを突破している。
ただ、ライト長官はさらなる追加放出の可能性は低いとの考えを示している。
今回の放出が完了すれば、SPRは1982年以来の水準に落ち込むと予想されている。連邦法は、在庫が2億5240万バレルを下回った場合、緊急時以外の放出を禁じている。一方、米政府監査院(GAO)が1981年に公表した報告書は、「極めて深刻な緊急事態」を除き、2億5000万バレルを下回る水準での放出を避けるよう勧告していた。ワシントンのコンサルティング会社クリアビュー・エナジー・パートナーズによると、備蓄を運用する最低水準、つまりインフラの機能維持が困難になり始める水準は約7000万バレルと推定されている。
今回の放出は交換方式で行われ、実質的には企業が利息を付けて返済する融資となる。エネルギー省によると、この方式により最終的には今後1年間で約2億バレルが備蓄に戻される。これは放出量を約20%上回る。
原題:US to Tap More Oil From Emergency Reserve as Fuel Prices Surge(抜粋)
--取材協力:Lucia Kassai.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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