チョコレート需要が低迷-。スイスのチョコレートメーカー、リンツは、今年通期の売上高見通しを下方修正するとともに、製品価格を引き下げる計画を明らかにした。同社が通期の業績見通しを引き下げるのは今年2回目。

リンツのアダルベルト・レヒナー最高経営責任者(CEO)は29日、クリスマス向け商品の価格を引き下げ、来年1月から全商品で値下げする予定だと説明した。同社はこれに先立ち、2026年度通期の既存事業売上高の見通しを3月に既に引き下げていた前年比4-6%増から、0-2%増に下方修正した。

チューリヒ市場で同社株は一時9.4%安まで売られ、取引時間中として3月の下方修正以来最大の下げを記録した。販売数量を回復できるのか投資家の懐疑的な見方は根強く、年初から28日の引けまでで株価は約26%下落していた。

リンツはドイツ、スイス、オーストリアでの需要低迷に加え、価格に対する敏感さを増した消費者動向にも苦しんでいる。欧州全域が夏にたびたび熱波に襲われたことも、域内の売り上げを圧迫した。

フォントベルのアナリスト、ジャンフィリップ・ベルチー氏は「半年間に2度の下方修正は、割高なバリュエーションを支える業績見通しに信頼ある企業としての同社の評判を傷つける」とリポートで指摘。「長らくリンツの強みだった価格決定力が、今や試されている」と続けた。

過去最高水準に上るカカオ価格も、チョコレートメーカーの収益性をこのところ押し下げている。カカオ価格は昨年下期にかけて下げ始めたが、今年2月から再び上昇。主要産地の一つである西アフリカで、病害や気候変動の影響により2026-27年の収穫は例年よりも少なくなると見込まれている。

原題:Lindt to Cut Prices as Chocolate Demand Wanes in Key Markets (1)(抜粋)

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