米30年物国債利回りは29日のニューヨーク市場で5.6%を上回り、2002年以来の高水準に達した。世界的に債券売りが強まる中、新たな節目を突破した。

30年債利回りは一時、前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り上昇して5.61%を付け、ドットコム・バブル崩壊後の2002年以来の高水準となった。同利回りはこれで6営業日連続の上昇。

世界金融危機から新型コロナウイルス禍にかけて続いた低金利時代以前に一般的だった水準に戻った。エネルギー価格の高止まりがインフレ圧力を強めているほか、大規模な社債発行も相場の重しとなり、利回りが一段と押し上げられている。

米10年債利回りは一時5.29%を上回り、07年以来の高水準を付けた。一方、2年債利回りは低下し、ニューヨーク時間午後2時51分現在は4.89%となっている。

米国債市場では数カ月にわたって売りが続いている。中東での戦争に伴う原油高が世界経済に波及する中、国債相場は世界的に売り圧力にさらされている。投資家の間では、米連邦準備制度理事会(FRB)を含む各国・地域の中央銀行が追加利上げに動くとの見方が強まっている。

米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、インフレ抑制の一助として今年あと1回の利上げが適切となる可能性があると述べた。同総裁は同時に、米金融当局が今月利上げを決定したことを踏まえ、対応を急ぐ必要はないとの認識も示した。

ウィリアムズ総裁は29日、ニューヨーク州バファローでのイベントで講演。「経済が私の予測とおおむね整合的な形で推移すれば、インフレ率をより早期に目標水準に下げるため、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを今年終盤にもう一段引き上げることが適切となる可能性がある」と述べた。発言内容は事前に準備された原稿に基づく。

シティグループのストラテジストは米国債市場について、「軽度の買い手不在」状態だと指摘した。

RBCグローバル・アセット・マネジメントの債券部門で最高投資責任者(CIO)を務めるマーク・ダウディング氏は、世界的な債券売りは行き過ぎだとの見方を示した。

ヤルデニ・リサーチは、円を調達してより高いリターンが見込める資産に投資する「円キャリートレード」の巻き戻しも、米国債売りを加速させているとの見方を示した。

ブルームバーグの指数によると、米国債は年初から2.6%下落。昨年は通年で6.3%上昇していた。

原題:US 30-Year Treasury Yield Rises to Highest Level Since 2002 (3)(抜粋)

(情報や相場、市場関係者およびNY連銀総裁の見方を追加して更新します)

--取材協力:Ruth Carson、近藤雅岐.

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