(ブルームバーグ):スマートフォン向けプロセッサー最大手の米クアルコムは、米アップルとのライセンス契約を更新した。新たな契約は2027年4月1日付で発効する。
クアルコムでライセンス事業を担当するジョン・ハン上級副社長は簡素な発表資料で、「アップルとのライセンス契約を延長できることをうれしく思う」と述べた。一方、契約の延長期間などの詳細は明らかにしなかった。
両社は近年、不安定な関係に陥り、投資家は注視してきた。アップルはクアルコムの主要顧客の1社だが、自社開発の半導体への移行を徐々に進めている。
発表資料は具体性に欠け、投資家の懸念は依然として残った。24日のニューヨーク市場でクアルコム株は一時2.8%安の191.75ドルとなった。アップル株はほぼ横ばいだった。
バーンスタインのアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏はリポートで、「契約更新は今のところ歓迎すべきことだ。とはいえ、発表資料の内容はこれ以上ないほど簡素だった」と述べた。
クアルコムは携帯電話メーカーから、出荷台数に応じてライセンス収入を得ている。アップルとは19年にライセンス契約を結び、数十億ドルに上るライセンス料を巡る長期の法廷闘争に終止符を打った。
その後、アップルは外部の供給業者への依存を減らすため、iPhone 16e以降のiPhoneに自社開発のセルラーモデムを搭載している。アップルによると、最新の自社製モデム「C2」は、バッテリー持続時間を延ばす「画期的な効率性」を実現。米国ではより高速なミリ波5G通信にも対応する。今年のiPhone 18 Proシリーズは大半がC2を採用しているが、米国向けの18 Pro Maxは例外で、クアルコム製モデムを搭載している。
ラスゴン氏は、クアルコムがアップルから得る収入をiPhone1台当たり約7.50ドルと推計している。
アップルの担当者は、コメントの要請に応じていない。
スマートフォン市場の低迷により、クアルコムは想定以上の苦境に立たされている。半導体の生産を外部委託している同社は、コスト上昇分の一部を顧客に転嫁していると説明。これにより、利益率はいずれ回復するとの見方を示している。AIコンピューター向けの需要急増を背景とするメモリー半導体不足により、クアルコムの顧客はスマートフォンの生産台数削減を余儀なくされている。
原題:Qualcomm Renews Licensing Pact With Apple Starting in 2027 (3)(抜粋)
--取材協力:Chris Welch、Edward Ludlow.
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