米フィラデルフィア連銀のポールソン総裁は24日、インフレ率を米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%に確実に戻すため、追加利上げが必要になる可能性があるとの考えを示した。

ポールソン氏はフィラデルフィアでのイベントで、「この先の状況が私の予想通りに推移すれば、さらに小幅な引き締めが正当化される可能性がある」と述べた。

米フィラデルフィア連銀のポールソン総裁は24日、FRBは追加利上げが必要になる可能性があるとの考えを示した

他の複数の当局者も同様の見解を示している。政策当局者は先週の連邦公開市場委員会(FOMC)で、全会一致で政策金利を0.25ポイント引き上げ、今年少なくともあと1回の利上げを示唆する予測を公表した。

堅調な経済指標や政策当局者の発言を受け、投資家が見込む10月の利上げ確率は、先週末の53%から約65%に上昇した。次回のFOMCは、中間選挙6日前の10月27、28日に行われる。

米国の今年の金融政策決定で投票権を持つポールソン氏は、エネルギーと食品の価格を除いた基調的なインフレ指標が「頑強に高止まりしている」ため、9月の利上げが必要だったとの見解を示し、「今回の調整により、インフレリスクと労働市場へのリスクのバランスを取りながら、インフレ率を2%に戻すために必要と考える水準に、金融政策が近づいた」と述べた。

ポールソン氏は、米経済はショックに対して底堅く、生産の伸びは堅調で、労働市場は完全雇用に近いとして、「勢いが増している」兆しがあると評価した。

同様の見解

関税による消費者物価への影響は和らいだものの、イラン戦争やAI関連のデータセンター建設拡大で、物価上昇圧力は強まっている。これに対して賃金の伸びは引き続き緩やかで、ポールソン氏は労働コストはインフレ圧力を押し上げていないとの見方を示した。

ポールソン氏は「今年の基調的なインフレについて言える最も良いことは、悪化していないということだ。こうした状況を背景に、インフレが高止まりするリスクは高まった」と述べた。

同じく24日に発言したクリーブランド連銀のハマック総裁は米経済について、相次ぐ供給ショックに見舞われており、インフレ心理が定着するリスクが高まっているとの見解を示した。

リッチモンド連銀のバーキン総裁も同日、ワシントンで、関税やテクノロジー関連の値上がり、燃料費や医療費の上昇など、幅広いコスト上昇圧力が長引いていることで、米国のインフレが定着するリスクが高まったとして、より引き締め的な金融政策が必要になると述べた。

23日には、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が、根強く残るインフレリスクへの対応について、自身と同僚には「まだやるべきことが多い」と発言した。

原題:Fed’s Paulson Says Modest Further Rate Increases May Be Needed(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.