(ブルームバーグ):米財務省は24日に長期国債を最大60億ドル(約9500億円)買い戻すと発表した。借り入れコストの上昇を抑えるため、ベッセント財務長官が拡大したプログラムの一環だ。9日に発表された初回オペレーションの規模と同じとなる。
米財務省は8月上旬、買い戻しの上限額を20億ドルとしていた。この計画は同月19日に予想外の形で撤回され、財務省はこうしたオペレーションの規模を「少なくとも2倍」にすると表明していた。
24日の買い戻しは、残存期間20-30年の米国債(物価連動債を除く)が対象となる。財務省の発表を受けて、23日の市場では米国債の売りがさらにかさんだ。30年債利回りは5.38%に達し、今月付けた2007年以来の高水準である5.40%弱に接近した。
買い戻しの拡大は介入に相当し、根本的な財政問題の解決には何らつながらないとの批判がある。ベッセント長官は21日に経済専門局CNBCで、市場が均衡価格から「乖離しつつある」と考えたため行動したと説明し、買い戻し計画を擁護した。8月19日の発表から9月21日まで、30年債利回りの上昇幅が約1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)にとどまったことも、同長官は強調した。
世界屈指の金融業界団体である国際金融協会(IIF)はこれに先立ち、「金融工学」を駆使する試みでは根本的な債務動向に対処できないと警告した。IIFはリポートで、流通市場での証券購入といった介入は「一時的な緩和をもたらす可能性はあるが、債務膨張の構造的な要因を解決することはできない」と指摘した。
2月末に米国とイスラエルがイランを空爆して以来、エネルギーコストが跳ね上がり、それを背景に世界的に債券利回りが上昇している。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策見通しは一変し、ウォーシュ議長は物価上昇圧力の抑制に向け、先週、2023年以来となる利上げに踏み切った。
初回オペレーション
前回9日に財務省が購入上限額を60億ドルと発表した後、債券価格が下落した。上限額は当初発表された20億ドルの3倍だったものの、一部の市場参加者はさらに大きな規模を予想していた。財務省が規模を「少なくとも2倍」にするとしていたのは、理論上は上限を設けない方針と受け止められていた。
10日の初回オペでは財務省は上限額いっぱいまで買い入れず、残存期間10-20年の国債を約52億ドル買い戻すにとどめた。当局者によると、競争力のある売却提示が不足していたことが理由だ。このオペレーションでは、投資家から財務省に105億ドルの国債の売却提示があった。
原題:US to Buy Back Up to $6 Billion in Longer-Dated Treasuries (1)(抜粋)
(第3段落に市場の反応を加えます)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.