(ブルームバーグ):17日の日本市場では、円が対ドルで156円前後で推移。米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げを受けたドルの上昇が一服し、あすの日本銀行の金融政策決定を前に一段の円売りに慎重姿勢が広がった。株式は上昇。債券は超長期金利が低下している。
FOMCは16日、政策金利を0.25ポイント引き上げ、参加者の金利見通しでは年内の追加利上げが示唆された。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長はインフレへの懸念を改めて表明した。
結果を受け、同日の米国市場ではドル高が進み、円は対ドルで一時156円42銭まで下落していた。また、政策金利の影響を受けやすい米2年債利回りは2024年以来の水準となる4.74%まで上昇。一方、インフレ懸念の後退から米30年債利回りは低下した。
みずほ銀行国際為替部の長谷川久悟マーケット・エコノミストは、米利上げが全会一致で決定したことで材料は出尽くしたとし、日銀の金融政策決定を控える中、ドル・円が157円に上昇する可能性は低いと述べた。
為替
円は対ドルで156円前後でもみ合い。海外時間に円安・ドル高が進んだ後、日銀の金融政策決定会合を前に円を買い戻す動きもあり、一時155円台後半まで強含む場面が見られた。
きょうから2日間の日程で開かれる日銀決定会合について、SBI FXトレードの上田真理人社長は、ウォーシュFRB議長の発言が想定以上にタカ派で年内の追加利上げ想定が明確になったことで「ハードルが上がり、利上げだけでは済まない」と指摘する。植田和男総裁がはっきりと追加利上げを示唆しなければ、158円近くまで円安が加速するとの見方を示す。
株式
日本株は続伸。FOMCを通過し、前日と比べて為替が円安となったことや原油相場の下落が支えになっている。
銀行や保険など金融株や商社、機械やゲーム株などで買いが先行。半面、アドバンテストなどAI・半導体関連の一角は下落に転じた。
りそなホールディングスの武居大暉ストラテジストは、日本株市場ではFOMCを前に一層の円高進行のリスクに警戒が高まっていたと指摘。「円高リスクが払拭され、リスクイベントを通過したことは一つポジティブ」と話した。
武居氏はまた、世界株対比で日本株は足元出遅れており、グローバルでの割安感が注目され、きょうの上昇につながっているとの見方を示した。
債券
債券は先物や中期債が軟調な一方、超長期債が買われている。FOMCの利上げを受け、日本でもインフレ対応が後手に回るビハインド・ザ・カーブへの懸念が後退するとの見方が背景で、新発40年国債利回りは一時7bp低下した。
SMBC日興証券の丸山凜途シニア金利・為替ストラテジストは、FRBがインフレ抑制のために利上げを辞さないというトーンを明確にしたことで、日銀もインフレ抑制に向けてタカ派的な姿勢を示すとの思惑が生じたと指摘。超長期債に上乗せされていたリスクプレミアムが剝落し、「長期的目線では安心材料になった」と話した。
--取材協力:横山桃花.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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