ソフトバンクグループ株の上昇を受け、株価下落に賭けていた投資家の含み損が膨らんでいる。空売り比率は約1年ぶりの高水準に達しており、潜在的な買い戻し圧力が株価のさらなる上昇につながるとの見方が出ている。

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

同社が出資する米OpenAIの新たなAIモデル「GPT-6 Astra」への期待を背景に、ソフトバンクG株は月初から約31%上昇している。

S3パートナーズのデータによると、浮動株に占める空売り比率は9日時点で2.27%と、2025年7月以来の高水準となっている。9月に入ってからの株価上昇で空売り投資家には約10億4700万ドル(約1617億円)の含み損が発生し、年初来の時価評価ベースの損失は約12億3600万ドルに拡大した。

S3パートナーズのリサーチディレクター、サム・ピアソン氏は「空売り投資家は損失を抱えており、株価がさらに上昇すれば状況は一段と厳しくなり、ショートスクイーズ(売り持ちの踏み上げ)のリスクが高まる」と指摘する。

空売り勢の買い戻しでソフトバンクG株が一段と上昇すれば、為替相場の変動や中東情勢の悪化を背景に足踏みしている日経平均株価を下支えする可能性がある。日本経済新聞社のウェブサイトによると、同社株の日経平均株価におけるウエートはアドバンテストに次いで2番目に大きい。

もっとも、ソフトバンクG株を巡っては、同社が進める巨額のAI投資計画やそれに伴う資金調達への懸念もくすぶる。株価が下落に転じれば空売り投資家の含み損が縮小し、買い戻し圧力は弱まる。

松井証券の窪田朋一郎チーフマーケットアナリストは、株高の持続性には疑問が残るとした上で、今後の鍵を握るのは米国で新規株式公開(IPO)を申請した子会社のSBエナジーだと指摘。IPOで強い需要が確認されれば、空売りポジションの解消が進むだろうと話した。

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