ブラックロックのサステナブル・トランジション・ソリューション部門のグローバル責任者によると、気候変動に伴い徐々に進行する慢性的な資産価値の損失に備えている投資家は十分に多くない。

ブラックロックのルイーズ・コーイヘンケル氏は7日、香港で開かれたイベントで、こうしたリスクは市場に織り込まれていないとした上で、「投資期間が長いからこそ、慢性的なリスクには、機関投資家資金の参入余地があると考えられる」と指摘した。

気候変動によって激しさを増す異常気象が突発的にもたらす破壊的な影響は、投資家にとって今や無視しがたいものとなっている。一方、地球温暖化に伴って長期的に気温が上昇する中、投資家には特定の資産クラスが長期的に価値を失う事態に備えるよう警告が発せられている。国連が先週、世界の気温上昇が重要な節目である1.5度を超えるとの見通しを示したことで、適応の必要性が改めて浮き彫りになった。

投資家は今、絶え間なく続く気温上昇の余波が、ポートフォリオにどのような影響を与えるかを見極める必要がある。

コーイヘンケル氏は、「台風や洪水などの急性リスクを対象とするプロジェクトを考えるのか、それとも暑さや気温上昇、水不足といった慢性的なリスクを考えるのかでは、大きく異なる」と指摘し、「当然ながら時間軸が異なるため、両者は別物だ」と述べた。

同氏は突発的な災害について「短期的かつ急激に発生するため最善の投資戦略は備えを整え、場合によっては復旧を考えることだ」と説明。「もう一方は、長期間にわたって根本的な変化をもたらし、一般に価格に織り込むのがはるかに難しい」と話した。

原題:BlackRock Says Chronic Climate Risks Not Priced In by Markets(抜粋)

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