2027年度予算編成に向け、各省庁が要求した総額は過去最高となる。10年国債利回りが1日、一時3%と約30年ぶりの高水準に達する中、高市早苗政権の経済財政運営の方向性がこれまで以上に注目される。

ブルームバーグが各省庁などが提出した概算要求の資料を基にした集計によると、総額は約143兆円となった。27年度は高市政権が初めて概算要求段階から取り組む予算となる。市場は最終的な規模と財源をどのように確保するかを注視している。日本の財政に対する懸念は、債券市場を圧迫する要因の一つとなっている。

城内実経済財政担当相は1日午前の記者会見で、補正予算依存からの脱却を掲げている高市内閣の方針を踏まえ、「27度概算要求・要望額については、25度補正予算と26年度当初予算の合計額からの増減をみることも重要であると考えている」と語った。

26年度当初予算は約122.3兆円で、25年度補正予算の約18.3兆円を合わせた規模は約140.6兆円だった。

概算要求の総額について現時点では「具体的にお答えすることはできない」と述べるにとどめた。今後の経済財政運営について「予算編成改革という大きな枠組みの中で当初予算と補正予算を通じた通年の国債発行額を適切にコントロールしながら、必要な財政需要に対応していく」との方針を示した。

予算編成改革

要求額が膨らむのは、高市首相が取り組む予算編成改革も一因。透明性を高めるため、これまで補正予算に計上していた支出を当初予算に組み込む方針だ。これに加え、「強く豊かな日本投資枠」を創設し、要求上限を設けず、経済安全保障上、特に重要な分野については複数年度で財源を確保できるようにした。

金利の上昇に伴い、国債の元利払いに充てる国債費が過去最高に達する見通しであることも、歳出全体の必要額を押し上げる要因となっている。財務省は各省庁の要求を査定し、政府は年末にかけて予算額を決定する。

城内実経済財政担当相

要求総額が143兆円前後となれば、当初予算と補正予算の合計額と比べても、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)への対応で大型補正予算を組んだ20年度以来の規模となる。

要求額を明示しない「事項要求」もあり、最終的な予算規模はさらに膨らむ可能性もある。政府が査定の過程で規模を削減できなければ、市場は高市首相の財政政策を歴代政権よりも拡張的と受け止める可能性が高い。

投資家にとってより大きな問題は、政府がこうした歳出の財源をどう賄うかということだ。高市首相は先週、読売新聞とのインタビューで、新規国債発行額を40兆円程度に抑える考えを示した。支出の増加が借り入れの無制限な拡大につながらないことを投資家に安心させる姿勢を示した形だ。

城内氏は「責任ある積極財政の下、強い経済ともう一方で財政の持続可能性を両立させる、一体的に実現させる予算にしていくことが大事だと考えている」と述べた。

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