(ブルームバーグ):7月に日本が輸入した原油のうち、米国産が全体の36.3%を占め、国別で首位となった。少なくとも1974年以降で初めてとなる。中東の混迷が長期化する中、政府は代替調達の大部分を米国産で補っており、今後もシェアが上昇する見込みだ。
28日公表の貿易統計(確報)によると、米国からの原油輸入量は7月に439万キロリットルと、6月から61%増えた。主要な輸入国であるアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアを抜いて最多だった。
日本の原油調達は長く中東に依存してきた。米国産原油の首位浮上は、米イラン戦争が日本の安定供給に与えた影響の大きさを示すものだ。政府はホルムズ海峡を迂回するパイプライン建設の支援を決めるなど、中東産の安定した輸入回復を急いでいる。
貿易統計のデータベースで月ごとの実績が確認できる1988年1月以降、米国が首位となったことは一度もない。年単位のデータを持つ石油連盟によると、74年から87年に米国からの輸入実績はなかった。
同連盟によると、戦後の1950年は米国産原油が最多だった。高度経済成長に伴って中東依存が強まって以降では、初めて首位となった可能性もある。
7月の原油輸入総量は1210万キロリットルで、米イラン戦争の影響が本格化する前の3月水準にほぼ戻った。政府の計画では、米国産シェアは8月も増加する見込みだ。
ナフサ輸入は急減
ナフサ輸入では異なる動きがみられた。米国は4-6月に最大の輸入国だったが、7月のシェアは4%台まで低下した。
他方でクウェートやUAEなどホルムズ海峡やペルシャ湾に面する中東からの輸入は6月から倍以上となる46%まで回復した。国別ではアルジェリアが17%で最多だった。
丸紅経済研究所の桑名奈美上席主任研究員は、6月の暫定和平合意後にホルムズ海峡経由の輸出が回復し、中東からアジア向けのナフサ供給が増加したことが7月の輸入量拡大につながった可能性があるとの見方を示した。
米国産のナフサは中東産に比べて輸入単価が高い。中東からの供給が一時的に回復したことで、米国産の輸入量が減少した可能性があるという。
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