(ブルームバーグ):ブルームバーグ・ニュースや米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)など複数のメディアの記者が、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の取材から排除された。米国が議長国を務め、ノースカロライナ州アッシュビルで開く会議へのアクセスを管理する米財務省が決定した。
国際市場のボラティリティーが高まり、米国とイランとの衝突が続く状況での判断だが、多数の取材許可申請を認めない理由を財務省はブルームバーグに説明していない。ベッセント米財務長官は30日、AP通信のインタビューで「見解・立場とは無関係だ」と発言した。
複数の主要報道機関がこの種の国際イベントから締め出される事態は、ロシアや中国を含め過去にG20会合を開催した国でもほとんど例がなく、米政府にとっても前代未聞だ。
ブルームバーグ・ニュースの広報担当者は「グローバルな公益に明らかに資するG20財務相・中銀総裁会議への取材アクセスを拒否することは、報道の自由と公的説明責任を損なうものだ。われわれは会議の進行を公正かつ正確に報道しつつ、報道陣の全面的アクセスを今後も主張し続ける」とコメントした。
G20財務相・中銀総裁会議は米東部時間8月31日に開幕し、9月1日まで開催される。日本からは片山さつき財務相と日本銀行の植田和男総裁が出席する。米財務省は当初、数十カ国から200人を超えるジャーナリストを受け入れる予定としていた。
ベッセント財務長官が円と米国債相場を支える介入に動き、史上最も積極的な財務長官の1人と受け止められたことで、その情報発信に市場は注目している。
インフレ不安再燃に加え、米連邦債務の40兆ドル(約6400兆円)突破も8月に米超長期国債利回りの急上昇を招く一因となった。ベッセント氏は、イラン戦争終結に向け同国に交渉を迫る経済的圧力キャンペーンも主導し、その対応にも厳しい目が注がれている。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、米財務省は米国に拠点を置く同紙記者の取材を認めなかった。ドイツ財務省の複数の当局者によれば、同省はクリングバイル財務相に同行する同紙記者の取材許可を米財務省に働き掛け、成功した。
一方、クリングバイル氏に同行するブルームバーグ記者の取材許可を確保するため、ドイツ当局が高度な外交レベルで別途働き掛けを行ったが、こちらは成功しなかった。日米とフランス、イタリア、中国に拠点を置く他のブルームバーグ記者も取材アクセスを拒否された。
原題:US Treasury Bars Reporters From Some Outlets From G20 Summit (1)(抜粋)
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