債券市場では、AIの設備投資を賄うための債券発行が殺到し、供給を消化しきれず利回りが上昇している。ただ、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、こうした動きが長期的には投資家に良好なリターンをもたらすとみている。

ピムコの非伝統的戦略担当最高投資責任者(CIO)を務めるマーク・サイドナー氏は、同僚のプラモル・ダワン氏、グレゴリー・ホール氏とのポッドキャストで、AI関連の起債について「多過ぎるし、急過ぎる」と述べた。米10年債利回りは8月初め、約4.75%とここ数年のレンジ上限まで上昇しており、大量の起債によるクラウディングアウト効果が一因となった可能性は「十分にある」としている。

アマゾン・ドット・コムやアルファベットなど、信用格付けの高い米テクノロジー大手は今年、合計で数千億ドルの社債を発行しており、財政再建に苦慮する各国政府と投資家資金を奪い合っている。

ピムコのダワン氏は、こうした動きは債券投資家にとって必ずしも悪材料ではないとみている。AIインフラの整備は世界の経済成長と生産性を押し上げており、それ自体も自然に利回りを押し上げるためだ。

ダワン氏はポッドキャストで「AI設備投資の動きは米国の国境を越えて広がっている。台湾では実質成長率が12%に達し、韓国経済も猛烈な勢いで成長している」と語った。

サイドナー氏とダワン氏が最近共同で公表したリポートでは、現在の債券利回りは、長期投資家にとって「魅力的な投資開始の水準」だと指摘している。

サイドナー氏によると、マクロ経済の先行きが極めて不透明な現在、投資家は今の高い利回りを確保することができる。同氏は消費者信頼感の弱さや、期待外れの結果となった最近の雇用統計を挙げた。

同氏は「債券投資家が非常に良い成果を得られるシナリオは十分にある。利回りがレンジ上限にあるからといって、過度に感情的になったり動揺したりすべきではない」と述べた。

原題:Pimco Says ‘Too Much, Too Fast’ AI Debt Is Stoking Bond Yields(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.