26日の日本市場は長期債を中心に債券が上昇(金利は低下)。中東情勢の緊張緩和への期待から原油価格が下落し、米長期金利が低下した流れを受けて買いが優勢だった。株式は続伸。円は対ドルで159円ちょうどを挟んで推移した。

米紙ニューヨーク・タイムズは25日、米国がイラン戦争開始後に退避していた外交官を中東の大使館に戻す準備を進めていると報じた。イランとオマーンがホルムズ海峡の通航再開に向けた「暫定的な枠組み」を協議したとも伝わった。原油先物相場が下落し、インフレ懸念がやや和らいだ。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、原油価格下落と米長期金利低下に加え、この日の残存期間5年超11年以下の流動性供給入札が需要の強さを示したことも支援材料と語る。

流動性供給入札は投資家需要の強弱を反映する応札倍率が3.2倍と、年限が変更された4月以降では最も高く、残存5年超15.5年以下が対象だった3月以前を含めると昨年11月以来の高さだった。

稲留氏は「9月に開かれる国債市場特別参加者会合(PD会合)での発行減額期待に加え、利回りの高さから買いやすかった」と指摘。需給懸念が最も強い長期債のサポート材料になると述べた。

債券

債券は長期債や超長期債が上昇。金融政策に敏感に反応する2年債は日本銀行の早期利上げへの警戒から売られた。

日銀が朝方発表した7月の企業向けサービス価格指数が前年比3.6%上昇と市場予想(3.2%上昇)を上回ったことを受け、スワップ市場が織り込む9月利上げ確率は85%に上昇した。市場参加者は27日の氷見野良三日銀副総裁の講演と、28日のウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を注視している。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美チーフ債券ストラテジストは「氷見野副総裁の講演で利上げペース加速が示唆されるのではないかとの警戒感から、中期債にリスク回避の売りが出た」と述べた。

新発国債利回り(午後3時時点)

株式

株式は続伸。中東情勢の改善と原油先物下落、金利低下が支援材料となった。

TOPIX構成銘柄の6割超が上げ、業種別では銀行や保険といった金融株やサービス、医薬品が買われた。米エヌビディア決算などを控えて朝方に売られていたAI・半導体関連も次第に買いが優勢になった。半面、海運や陸運、石油関連などは下げた。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは「原油下落でインフレ懸念がやや後退し、米国市場で金利が下がって株式の買い安心感が広がった流れが続いている」と指摘。また、企業決算は全体的に良好で、「業績の進捗(しんちょく)率が高いがガイダンスを修正していない銘柄などへの物色が足元の相場の堅調さにつながっている面もありそうだ」と述べた。

藤原氏はエヌビディア決算について、以前ほど期待値が高くなく、AI関連株のトレンドを大きく変えるようなイベントにはならないだろうと話した。

為替

外国為替市場で円は対ドルで159円ちょうどを挟んで推移した。原油安や前日の米金利低下を受けたドル売り・円買いがやや優勢だった。

SBI FXトレードの上田真理人社長は「ベッセント米財務長官の国債買い戻し増額の効果がじわじわ効いているようで、米長期金利が低下したことでドルが売られている」と指摘。26日発表の個人消費支出(PCE)価格指数やジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのウォーシュFRB議長の講演を控え「ポジション調整のドル売りも出ているようだ」とみていた。

野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは26日のリポートで「コアPCE価格指数の上振れが回避されれば、9月米利上げ期待の低下がドル・円の下押し圧力となりそうだ」としている。

この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。

--取材協力:アリス・フレンチ.

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