米最大の非公開企業カーギルの通期営業利益が増加した。地政学的な混乱による市場のボラティリティーの高まりが、穀物メジャーである同社の事業への追い風となった。

ブルームバーグ・ニュースが確認した監査済み年次決算によると、5月31日終了の2026年度の調整後営業利益は前年比10%増の38億ドル(約6060億円)となった。

純利益は、資産の減損や事業再編費用など一時的な要因で減少した。株主への配当も8億6500万ドルに縮小。前年は過去最高となる約15億ドルを支払っていた。

売上高は前年比6.5%増の1640億ドルだった。

コメントを求めたところ、カーギルはウェブサイトに掲載した年次リポートを参照するよう回答した。

今回の決算は、中東情勢の混乱が続き、ホルムズ海峡を通る海運に制約が生じる中で発表された。エネルギー市場のボラティリティーは、大豆や大豆油の価格にも影響している。どちらもバイオ燃料の主要原料で、原油相場に連動する場合が多い。大豆先物は年初来で約16%上昇している。

一方、米国など各国のバイオ燃料政策を背景に、トウモロコシと大豆の需要拡大が見込まれている。多くの国がガソリンやディーゼルへのバイオ燃料の混合比率を引き上げようとしているためだ。

トウモロコシと大豆は植物・動物由来のバイオ燃料の主要原料で、同社のほか、穀物取引・加工を手掛ける競合のアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、ブンゲ・グローバル、ルイ・ドレフュスにとって重要な商品となっている。4社は社名の頭文字を取り、「ABCD」と総称される。ADMとブンゲは、バイオ燃料の混合義務の強化による成長を見込み、26年の業績見通しを最近引き上げた。

カーギルは過去2年間、事業再編を進めている。事業部門を5から3に減らし、事業グループも23から14に集約した。これに伴い、数千人規模の人員削減も実施した。

ブライアン・サイクス最高経営責任者(CEO)は年次リポートのステークホルダー向け書簡で、「仕事の進め方を近代化し、テクノロジーへの取り組みを抜本的に見直すとともに、デジタル能力に投資した。これにより、従業員は意思決定を迅速化し、日常業務を自動化できるようになっている」と説明。「業務を遅らせていたプロセスを取り除き、その分の力を別の分野に振り向けた」と述べた。

原題:Cargill’s Annual Earnings Rise as Volatility Benefits Trading(抜粋)

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