【要旨】
・インドで深刻化する若者の失業問題に端を発した大規模抗議活動。
・最高裁長官の発言を機にSNS経由で「ゴキブリ運動」へと発展。
・モディ政権下で初の教育相辞任となるも、根本的な雇用危機は継続。

10年以上にわたり、ナレンドラ・モディ首相率いるインド人民党は、インド政治を支配してきました。モディ首相の3期目の続投が決まり、首都デリーを制した盤石な政治勢力ですが、現在は大きな障害にぶつかっています。

警察が道路封鎖やインターネットの電波妨害を行う中、数万人の抗議者が自分たちの権利のために戦い、国会議事堂へ集結する事態となりました。数週間続いたこの抗議活動ですが、発端となったのは、あるインターネット上のミーム(ネタ画像)でした。

「CJP(ゴキブリ人民党)」「若者は職を得るでしょう」「この国のシステムが変わります」といったスローガンを掲げたこの運動は、「ゴキブリ運動」と呼ばれています。抗議運動にしては奇妙な名前ですが、彼らの怒りの矛先は政府の害虫駆除の実績ではなく、教育省と最近の試験をめぐる不祥事、そして深刻な若者の失業問題に向けられています。