(ブルームバーグ):オーストラリア準備銀行(中央銀行)のブロック総裁は11日の金融政策決定会合後の記者会見で、追加の金融引き締めが必要になる可能性は「十分にある」と語り、タカ派な姿勢を鮮明にした。準備銀はこの日の会合で、政策金利を2会合連続で据え置くことを決めた。
ブロック総裁が利上げ局面はまだ終わっていない可能性を強調したことを受け、国債利回りは上昇に転じた。同総裁は、理事会が据え置きと利上げを検討した一方、利下げは議題にならなかったと繰り返し指摘した。
長期的に見て利上げと利下げの確率は五分五分なのかとの質問に対し、ブロック総裁は「われわれはすでに3回利上げしており、必要であれば再び利上げする」と言明。「個人的には、追加利上げが必要になる可能性は十分にあると考えるが、今後の状況を見極める」と述べた。
追加利上げ観測が再び強まる中、金融政策の見通しに敏感な3年国債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し4.57%で取引を終えた。

オーストラリア経済はインフレ圧力に苦しんでおり、準備銀は今年に入り、中東紛争が世界的なエネルギーショックを引き起こす前から金融引き締めを再開していた。現在は、消費者物価への二次的な波及が生じるリスクを注視している。
準備銀はこの日、広く予想されていた通り、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を4.35%に据え置くことを決めた。同時に公表した最新の経済予測では、インフレ率は依然として2028年初めまでに2-3%の目標レンジの中央値に達する方向にあるとの見方を示した。
準備銀は、いずれの資料でも、予測期間を通じた失業率の小幅な上昇と、不動産市場の弱含みを指摘した。
野村ホールディングスのシニア金利ストラテジスト、アンドリュー・タイスハースト氏(シドニー在勤)は「市場関係者は声明と経済予測をややハト派的と受け止めたようだ」が、「記者会見が再びタカ派寄りに傾かせた」と指摘した。
準備銀は約5年にわたり、インフレ率を2-3%の目標レンジの中央値まで低下させることができていない。この状態が長引くほど、特にイラン戦争のような世界的ショックを背景に、インフレ期待が不安定化するリスクが高まる。
ブロック総裁は、国内総生産(GDP)見通しの小幅な上方修正を支えた人口増加率の上昇に関する質問に対し、「経済の生産能力が拡大しない限り、インフレ圧力を招かずに高い成長を続けることはできない」と発言。「したがって、われわれは懸念している。それについてはわれわれにできることはない。だからこそ、低く安定したインフレを実現するよう金融政策を運営するしかない」と述べた。
ブロック総裁のタカ派的な発言とは対照的に、オーストラリアの4大銀行はいずれも、準備銀の金融引き締めは終了し、しばらく政策金利を据え置いた後、金融緩和に転じるとみている。
同総裁は、不動産市場の弱含みが及ぼす影響に関する質問に対し、消費などに影響すると認めた一方、住宅価格は2020年以降、依然として50%上昇していると指摘した。
原題:RBA Governor Adopts Hawkish Tone After Holding Rates Unchanged(抜粋)
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