(ブルームバーグ):メタ・プラットフォームズは10日、パソコン上で動作し、ダウンロード可能な新たなAIモデルを発表した。性能が高まり続けるAI技術を自由に利用できるようにすべきか、それともより厳格な管理下に置くべきかを巡る米国での議論が、さらに活発になりそうだ。
発表によると、新モデル「Muse Glimmer」は、システム要件を最小限に抑え、効率性を重視して設計された。Muse Glimmerのパラメーター数は300億で、グラフィックスカード1枚だけで動作できるほど「小型」だ。主にスケジュール管理やファイル整理など、AIエージェントのような働きをする。
メタ株は10日のニューヨーク市場で一時約2.7%上昇した。

AIシステムが出力を調整する際に用いる係数「ウエート」について、Muse Glimmerで使われるものは、ハギングフェイスで公開される。メタは、より高性能なMuse Sparkのバージョンの一つでも、ウエートを公開する方針だ。
AIモデルを制約の緩いライセンス下で公開する動きは、中国のAI業界でも見られる。中国では利用者獲得のため、DeepSeek(ディープシーク)やムーンショットAI(月之暗面)といった新興企業に加え、インターネット大手アリババグループも、同様の手法を採用している。
メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は10日、政策提言を盛り込んだ論考を発表し、「超知能を中央に集約するのではなく、広く行き渡らせ、すべての人が自らの意思で使えるようにすべきだ」と主張した。同氏はメタのアプローチについて、「企業や政府などの組織向けのAI開発に注力している」米国の競合他社と違い、メタは「すべての人のためのパーソナル超知能」を開発していると強調した。
メタは、AIの技術革新や成果を生み出そうと、世界的な競争を繰り広げている。現在行っているハードウエアやデータセンターへの巨額投資を、最終的には大きな収益につなげたい考えだ。魅力的なAIモデルやツールの開発は、メタの長期的な事業基盤の確保につながる。
アマゾン・ドット・コム、アルファベット、マイクロソフト、メタは、能力拡大に計2兆ドル(約320兆円)超を投じる方針を示している。メタは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のように、AIのコンピューティング能力やモデルへのアクセスを販売するクラウドインフラ事業も計画している。
メタは10日、米国内で同社のデータセンターが立地する地域社会に投資するため、10億ドル規模の基金を設立する方針も明らかにした。ハイパースケーラーによる急速な支出拡大を巡っては、施設には大量の資源が必要になるとして、米国内の多くの建設地域で反発が起きている。
原題:Meta Releases Scaled-Down AI Model Consumers Can Use at Home (2)(抜粋)
(冒頭と3段落目に株価情報などを追加し更新します)
--取材協力:Kurt Wagner.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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