(ブルームバーグ):米連邦公開市場委員会(FOMC)は28、29両日に開催した定例会合で、主要政策金利のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを5会合連続で据え置き、3.5-3.75%とすることを賛成9、反対3の賛成多数で決定した。投票権を持つ地区連銀総裁3人が0.25ポイント利上げを主張して、反対票を投じた。
これについての市場関係者の見方は以下の通り。
◎シティグループのアンドリュー・ホレンホースト氏とベロニカ・クラーク氏:
- 年内の利下げ実施を予想
- ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見から、ハト派的な内容が2点あった。インフレ抑制の進展を判断する上で幅広い経済指標を重視するとの発言と、実質金利の上昇が金融環境の引き締め効果の一部を担っているとの認識を示したことが挙げられる
- シティは、今後数カ月で失業率が上昇すると引き続き予想しており、FOMCによる10月と12月、来年1月の利下げにつながると見込んでいる
◎エバコアISIのクリシュナ・グーハ氏:
- 金利を据え置いたことで、ウォーシュ議長はインフレ対応への信認回復と、その上で1回以上の利上げを実施する必要があるかどうかを見極めることとの間に、概念的にも時間的にも一定の距離を置こうとしていることが確認された
- 今回の決定は、強いメッセージを打ち出すために予測不能な行動を取るのではなく、今後得られる情報に対し、より予見可能で一貫性のある形で対応する姿勢を示すものでもある
◎アポロ・グローバル・マネジメントのトルステン・スロック氏:
- 連邦準備制度がフォワードガイダンスを取りやめたことで、債券市場の変動性が歴史的な水準まで高まり、米国債利回りが「ヨーヨーのように」上下に振れている
- 市場ではよりどころとなるものがほとんどない。今日の決定についても、何を根拠に判断したのかを理解するのは少し難しかった
◎ルネサンス・マクロ・リサーチのニール・ダッタ氏:
- 信認を確立するために利上げを行うべきだったとは、私は考えていない。しかし、ウォーシュ議長が主張したように、信認を確立するための利上げではなく、今は状況を見極めながら慎重に考える局面だと判断した結果、連邦準備制度は信認の一部を失った
◎クリアブリッジ・インベストメンツのジョシュ・ジャムナー氏:
- ウォーシュ議長は、政策金利の変更が経済ショックへの対応としてどの程度有効なのかや、経済ショックが中期的なインフレ圧力にどのようにつながるのかが、議論された主要な論点の一つだったことを示唆した
- ただ、金融市場へのガイダンスを減らしたいという自身の方針に沿って、ウォーシュ議長はこうした重要な論点について現在どのように考えているのかを示す手掛かりをほとんど提供しなかった
- 今回の記者会見では、ウォーシュ議長が物価安定を回復し、インフレ率を2%の目標以下へ引き下げることへのコミットメントを改めて確認したこと以外に、新たな材料はほとんどなかった。また、就任後の職務に慣れるにつれ、FOMCがその目標を達成できるとの自信をウォーシュ議長が深めつつあることもうかがえた
◎バイタル・ナレッジのアダム・クリサフリ氏:
- 今回はタカ派的な据え置きだ。恐らく9月に利上げに踏み切る
◎ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのジャック・マッキンタイア氏:
- 市場の当初反応は、連邦準備制度が今回の会合で政策を変更しなかったことへの安心感によるものだ
- 反対票はFOMCの政策スタンスを示している。今から9月会合までにインフレ率や雇用指標が大幅に鈍化しない限り、9月会合での利上げが視野に入る
◎バークレイズのマーク・ジャンノーニ氏:
- 3人の反対票があったことで、今後公表される経済指標を見極める中でも、向こう数会合にわたる市場の利上げ織り込みを支えるだろう
◎アビバ・インベスターズのエド・ハッチングス氏:
- インフレ率、とりわけコアインフレ率が連邦準備制度にとってなお居心地の悪い水準にあることは明らかだ
- 政策金利を据え置く期間が長引くほど、連邦準備制度はより大幅な対応を迫られる可能性がある。2025年の利下げ分を全て打ち消すだけでなく、それ以上の利上げが必要になる可能性すらある
(シティグループのエコノミストのコメントを追加して更新します)
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