英資源大手アングロ・アメリカンは、傘下のダイヤモンド生産会社デビアスを約10億ドル(約1630億円)で売却することで協議を進めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。かつてダイヤモンド市場を独占したデビアスだが、その企業価値は大きく減少した。

アングロは、2024年にBHPグループからの約500億ドル規模の買収提案を退けて以来、デビアスの売却を模索してきた。しかし、ダイヤモンド市場の低迷を背景に売却は行き詰まっている。アングロは過去3年間でデビアスについて3度の減損処理を実施し、2月には同事業の帳簿価額を23億ドルへ引き下げた。

アングロは今月、デビアスの元最高経営責任者(CEO)、ガレス・ペニー氏率いるコンソーシアムを優先交渉先に選定した。

関係者によると、現在協議されている売却では、ペニー氏が率いるグローバル・ダイヤモンド・コンソーシアムが、アングロのデビアス株85%を約10億ドルで取得する見通しだ。このうち約7億5000万ドルを前払いし、残る2億5000万ドルは後日支払う予定だという。同コンソーシアムは、ナミビアやアンゴラ、世界有数のダイヤモンド取引業者が参加している。

一部の関係者によると、売却完了後に業績に連動した追加の支払いも予定されている。案件が非公開であることを理由に、関係者はいずれも匿名を条件に話した。

宝石用のダイヤモンド価格が急落しており、ダイヤモンド業界は深刻かつ長期的な不況に直面している。新型コロナウイルス禍では販売が大きく伸びたものの、その後は中国の高級品需要の落ち込みを受けて業界はすでに減速していた。さらに、人工ダイヤモンドの人気拡大に加え、貿易摩擦や急激な地政学的変化が業界への打撃を一段と強めている。

アングロ・アメリカンとペニー氏率いるコンソーシアムの広報担当者は、いずれもコメントを控えた。

原題:Anglo Said to Be in Talks to Sell De Beers for About $1 Billion

(抜粋)

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