米国とイランは26日夜まで、3夜連続で互いへの攻撃を控えた。これを受け、世界の株式市場と債券市場は上昇し、原油価格は下落している。

トランプ米大統領は先週、イランへの攻撃を強化する可能性を示唆していたが、国連のマイク・ウォルツ米大使が26日、「外交に一定の時間を与えている」と述べた。

米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ氏と側近らが米軍による攻撃拡大計画の実施を見送ることを決めたと報じた。パトリオット迎撃ミサイルなど防空兵器の備蓄減少への懸念が理由の一つという。ウォルツ氏は米NBCの番組で、米軍は必要な兵器をすべて保有していると強調した。

ホワイトハウスの報道官は「大統領は一貫して外交的解決を望んでいるが、イランがホルムズ海峡や同盟国に対するテロ活動を続ける場合には、あらゆる選択肢を引き続き保持する」との声明を発表した。

トランプ氏が攻撃の見送りを決めたことを受け、イランは中東地域の米軍基地や米軍部隊への報復攻撃を停止したと発表した。イランは米国が24日に攻撃を見送るまでの2週間、クウェート、バーレーン、ヨルダンなどをほぼ毎日攻撃していた。

北海ブレント原油先物は27日の取引序盤に6%超下落し、一時1バレル=91ドルとなった。前週は戦闘激化に加え、トランプ氏がニュースサイトのアクシオスに対し「大規模な攻撃」を検討していると述べたことから、10%上昇していた。今週は米国債利回りが低下し、アジア株式市場も上昇している。

緊張続く

それでも、米イラン間の緊張は引き続き高い。イランはホルムズ海峡の扱いに変更はないとしており、通航前に許可を得ていない商船を標的とする可能性が高い。ホルムズ海峡を通航する船舶の数は、ごくわずかな水準のままだ。

イラン国営テレビは27日、イラン当局がオマーン沿岸に近い南側航路を航行していた6隻の船舶を引き返させたと報じた。また、事情に詳しい当局者の話として、このうち1隻で「事案」が発生したとしている。

イラン外務省報道官は27日、「われわれは米国が戦争のタイミングを決めることをこれまでも、今後も許さない。国益上必要であれば、いつでも自衛する。適切と判断すれば、外交手段も必ず用いる」と語った。

米国はイランの港湾に対する封鎖を維持している。

戦闘が下火となる中、イランとオマーンは週末、ホルムズ海峡の航行を巡る問題の解決に向けた新たな協議を行った。イランは、協議は建設的で「一定の進展」があったと述べたが、詳細は明らかにせず、協議は継続中だとしている。

ここ数週間、イランはオマーンに対し、ホルムズ海峡を共同管理する制度の創設を働きかけてきた。この制度は事実上、船舶から通航料を徴収する仕組みとなる可能性がある。両国が現在もこの案について協議を続けているかは不明だが、イラン側は一貫して、ホルムズ海峡で船舶の通航を管理したいとの考えを示している。

米国とイランは26日夜まで、3夜連続で互いへの攻撃を控えたが、地域の緊張は引き続き高い

イエメンを拠点とする親イラン武装組織フーシ派とサウジアラビアの間でも、25日早朝以降は、互いへの攻撃について新たな発表はない。

過去1週間はフーシ派とサウジアラビアの小競り合いも続き、紅海の船舶運航へのリスクが高まっていた。フーシ派は、サウジアラビアの港に寄港した船舶を攻撃すると警告した後、紅海南部を航行する船舶に対して攻撃を行った。

サウジアラビア主導の有志連合は24、25日、イエメンのフーシ派拠点を攻撃した。これに対し、フーシ派はサウジアラビアの港湾都市ヤンブーとジーザーンをミサイルやドローンで攻撃した。

原題:Middle East Tensions Ease as the US and Iran Pause Hostilities(抜粋)

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