(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は27日、インフレリスクが制御不能に陥るのを防ぐには、少なくともあと1回の利上げが必要になるとの認識を示した。
カジミール氏はブログ投稿で、中東情勢が多少改善したとしても、金融引き締めを進める必要性は変わらないと指摘。一方、戦闘が激化すれば、さらなる利上げが必要になるとの見方も示した。
「インフレリスクへの段階的な対応の一環として、少なくともあと1回の利上げが必要になるとの見方を維持している」と説明。「中東情勢がある程度改善しても、それは正当化される」と主張した。
さらに、「情勢が一段と悪化し、物価上昇圧力がより強く、より持続的なものとなれば、今後数四半期にわたり、現在予想されている以上の引き締めが必要になるだろう」とした。
カジミール氏の発言は、ECBが先週の政策委員会会合で中銀預金金利の据え置きを決めた後、当局者が9月に利上げを実施する用意があることを示すこれまでで最も強いシグナルとなった。
同氏は、ECBが引き続き最も重視しているのは、エネルギー価格の上昇がユーロ圏の物価に与える影響だと指摘。ラガルド総裁が先週示した「エネルギーショックによるインフレへの影響は、まだ十分に表れていない」との分析を改めて支持した。
また、いわゆる二次的波及効果について、「自ら姿を現すことはほとんどなく、多くの場合は静かに形成される」とし、「その影響が完全に顕在化した時には、それを食い止めるコストは大きい。われわれの役割は、その時点ではなく、それより前に行動することだ」と訴えた。
金融市場では、原油価格が先週、1バレル=100ドルを突破したことを受け、9月の0.25ポイントの利上げを完全に織り込んでいる。大半のエコノミストも同様の見方を示している。
カジミール氏は、「7月に市場を驚かせなかったのだから、9月も市場を驚かせるべきではない」と主張。「9月の追加利上げを見送る考えになるには、今後発表される経済指標や地政学的情勢の変化が、私にとって極めて説得力のあるものでなければならない」と述べた。
原題:Kazimir Says ECB Must Hike at Least Once More to Quell Inflation(抜粋)
(第5段落以降を追加し更新します)
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