中東情勢の緊迫化を受けて原油価格が上昇し、インフレ懸念と米国債利回りがともに押し上げられたことで、米国債市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切る確率を3分の1超とみる向きが出ている。

米10年国債利回りは先週13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、4.71%と2025年初め以来の高水準を付けた。イランを巡る戦争が拡大するとの懸念から、北海ブレント原油は一時1バレル=100ドルを上回った。30年国債利回りも5.19%まで上昇し、およそ20年ぶりの水準に迫った。

原油価格の上昇を受け、今週のFOMCを前に市場の見通しは不透明感を増している。投資家は、当局者が2023年以来初めて利上げを実施するかどうかを見極めようとしている。ウォーシュFRB議長は、政策金利の方向性を事前に示唆するというFRBの長年の慣行を取りやめており、今回の会合は投資家にとってここ数年で最も予測が難しいものとなっている。

金利スワップ市場では、今週0.25ポイントの利上げが実施される確率が約37%となっており、それ以外では政策金利の据え置きが見込まれている。一方、ブルームバーグが調査したエコノミストはほぼ全員が、金利据え置きを予想している。市場では9月までの利上げが完全に織り込まれている。

アメリカン・センチュリー・インベストメンツのグローバル債券部門最高投資責任者(CIO)、チャールズ・タン氏はブルームバーグテレビジョンで、「市場はインフレの問題は終わっていないと判断しており、そのため債券利回りは上昇している」と述べた。

FRB当局者の間では、利上げを急ぐ必要性を巡る見解の隔たりが残っている。一部の政策当局者は、労働市場が底堅く推移しているため、中銀はインフレ率を2%目標へ戻すことに注力する余地があると主張している。一方で、借り入れコストをさらに引き上げる必要があるかどうかを判断する前に、より多くの経済指標を見極めるべきだとする意見もある。

インフレ懸念に拍車をかける形で、トランプ大統領は先週、主要貿易相手国の大半からの輸入品に新たな関税を課した。連邦最高裁によって一部が崩された関税政策を立て直す措置となる。

原題:Bond Traders on Edge as Risks of Fed Rate Hike This Week Mount(抜粋)

--取材協力:Tom Keene、Paul T Sweeney.

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