ビッグテックのAI投資意欲はとどまるところを知らず、絶え間ない社債発行の波を引き起こし、明確に意識される以上に大きな影響を米社債市場に及ぼしている。

大手テック企業が発行する社債が、ウォール街の上位行の社債以上に市場リターンに大きな影響力を持つ現状が、主要な指標からうかがえる。さらにAI関連の借り入れは全体的に増加が見込まれる。

アルファベットが2026年の設備投資見通しを引き上げたことで、さらなる社債発行を巡る市場の不安が高まった。メタ・プラットフォームズのデータセンタープロジェクトに関連する社債の価格設定が27日に予定されるが、24日午後の遅い段階で1.6倍程度の応募超過にとどまった。

市場への影響力の変化は「デュレーション・タイムズ・スプレッド(DTS)」と呼ばれる指標から読み取ることができる。DTSは信用リスクと金利へのエクスポージャーの両方を考慮したポートフォリオのリスク指標だ。

バークレイズのストラテジスト、ドミニク・トゥブラン氏やアンドリュー・ケッチズ氏が7月23日時点のデータに基づき分析したところでは、米ハイグレード社債市場のDTSの8.6%をテック上位6社が占めており、この数字はブルームバーグ米国社債指数を構成する上位6行の7.3%を上回る。

歴史的に見れば、これら上位6行の方が市場ではるかに大きな影響力を持ってきた。

巨大データセンターで高度な計算能力を構築し、クラウドサービスやAI向けインフラを提供するハイパースケーラーとそれに準ずる企業、アルファベットやアマゾン・ドット・コム、オラクル、スペースX、メタなどの発行済み社債の元本が、私募証券の144a市場を含めても市場全体の約4%(上位行は約9%)に過ぎないという事実に投資家は安心感を抱いてきた。

しかしハイパースケーラーは、より長期の借り入れを行う傾向があるため、ある意味で大手銀行以上にリスクが高い。巨額のAI投資では、勝者もいれば敗者も現れる可能性があり、業界全体が判断を誤ることもあり得る。デフォルト(債務不履行)に陥る企業がなくても、社債の価値が下落する企業に投資すれば、ポートフォリオが打撃を被る結果になりかねない。

クレセント・キャピタルの取引可能クレジット責任者ジョン・フェケテ氏は「最大のリスクは信用の質ではなく、集中リスクだ。AIインフラ投資のリターンに投資家が疑問を抱き始めれば、結果的に価格が再評価され、債券市場全体に波及する恐れがある」と指摘した。

米バージニア州のデータセンター

原題:Big Tech Debt Flood Is Taking Over Risk In Market: Credit Weekly(抜粋)

--取材協力:Dan Wilchins.

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