(ブルームバーグ):イエメンの親イラン武装組織フーシ派は25日朝、サウジアラビアに対するミサイル攻撃を実施したと主張し、中東で続く戦争への関与を一段と強めた。一方、米軍は13日間続けてきた対イラン攻撃を停止したようだ。
サウジ当局は現地時間午前6時10分ごろ、ジャザン州とヤンブー周辺に緊急警報を発令し、住民に避難を呼びかけた。その後、政府はXへの投稿で「危険は去った」としてジャザン州の警報を解除した。
フーシ派は、サウジ南部ジャザン州の紅海沿岸都市ジザンを標的にしたと、主要メディア部門がテレグラムに投稿した声明で主張した。国営石油会社サウジアラムコは、イエメン国境に近いジザンに製油所を保有している。
24日には、サウジ主導の有志連合がイエメン南部の紅海沿岸にあるホデイダのフーシ派軍事拠点を攻撃した。同地域は近年、フーシ派による海上攻撃の多くが発生してきた拠点だ。有志連合は、この1週間にフーシ派が商船を攻撃したことへの報復措置だと説明した。

フーシ派は数日前、サウジの港湾を封鎖すると発表し、それらの港に寄港する全ての船舶を攻撃すると警告した。その後、紅海でサウジ関連の石油タンカー2隻を攻撃し、少なくとも1隻に命中させた。
フーシ派はこの封鎖について、サウジによるイエメンの首都サヌアへの最近の攻撃に対する報復だとしている。
今回の戦闘拡大により、既に深刻な地域のエネルギー供給への圧力は一段と強まっている。世界の原油輸送量の約2割が通過するホルムズ海峡では、米国とイランの戦闘により海上輸送が引き続きほぼまひ状態にある。サウジが主にヤンブー港から毎日数百万バレルの原油を輸出する紅海ルートでも混乱が長引けば、原油価格はさらに押し上げられる可能性が高い。
米国とイランの軍事衝突が激化し、フーシ派が事実上「第2戦線」を開いたことで、北海ブレント原油先物は過去2週間で約27%上昇した。24日の終値は1バレル=96.78ドルだった。
イランがホルムズ海峡の再開に応じないことへの不満を強めるトランプ米大統領は24日遅く、イランへの大規模攻撃に向けて「軍は万全の態勢を整えている」と述べた。数日前にニュースサイトのアクシオスに「大規模攻撃」を検討していると語ったトランプ氏は、実際に攻撃を実施するかどうかはまだ決めていないと付け加えた。
ホワイトハウス記者協会の夕食会で演説したトランプ氏は、「イランはぜひとも合意したいと思っているだろう。しかし、まだその時ではないと思う」と述べた。
トランプ氏は、交戦当事者間で協議は続いていると説明したが詳細はほとんど明かさず、主要な仲介役を務めるパキスタンとカタールを通じた間接協議を指しているのかどうかは不明だ。
米軍は夜間のイラン攻撃について発表せず、7月10日ごろから毎日続いていた攻撃を一時停止した可能性がある。イランの政府やメディアも米軍の攻撃を受けたとは発表しておらず、クウェートやバーレーンなどに駐留する米軍への攻撃についても報じていない。
原題:Houthis Claim Saudi Arabia Attack as US Ends Run of Iran Strikes(抜粋)
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