米国は約2週間にわたる対イラン空爆を2夜連続で停止した。一方、イランは報復攻撃を控えていることを示唆するとともに、ホルムズ海峡を巡りオマーンと協議を行った。

米国は13日間連続でイランを攻撃した後、24日夜以降は説明や発表がないまま攻撃を見送っているとみられ、トランプ米大統領が次にどのような対応を行うのか疑問が生じている。

これを受けて、イラン陸軍のアクラミニア報道官は26日、国営テレビに対し、報復作戦を休止したと明らかにした。「米国は今後のために他のシナリオを練っているのかもしれないが、今の状況は彼らが望むものではない。米国が戦争と空爆の継続に固執すれば、戦域は拡大することになろう」と警告した。

戦闘が小康状態となる中、週末に開かれたイランとオマーンの当局者による会談では、世界の海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を巡る問題の解決を巡る話し合いが行われた。

米国のウォルツ国連大使は26日、NBCテレビの番組でトランプ氏が事態のエスカレーションを見送る決断を下したのかとの質問に対し、「そこまで言うつもりは全くない」と答えた。

ウォルツ氏は、「大統領はあらゆる選択肢を維持している」とした上で、「これまで一貫して見てきたように、大統領が今行っているのは、交渉に一定の余地を与えることだ」と指摘。

実務者から米イランの首脳レベルまで「協議は現在も継続している」と述べたが、詳細には踏み込まなかった。

ホルムズ海峡の航行が実質的にまひする中、イエメンの親イラン武装組織フーシ派とサウジアラビアとの交戦も激化し、緊張が一段と高まっている。

フーシ派は、紅海に面するジザンとヤンブーで、サウジの国営石油会社サウジアラムコの関連施設をミサイルと無人機で攻撃したと主張した。サウジ政府やアラムコは、同社の施設が標的になった事実を確認していない。

サウジ当局は現地時間25日午前6時10分ごろ、ジャザン州とヤンブー周辺に緊急警報を発令し、住民に避難を呼び掛けた。警報はその後間もなく解除された。

2月に米国とイスラエルがイランとの戦争を開始し、ホルムズ海峡が事実上封鎖されて以降、ヤンブーはサウジアラビア産原油の主要な輸出拠点となっている。ジャザン州にあるジザンには港湾に加え、サウジアラムコの製油所もある。

迎撃ミサイル枯渇を懸念か

イランがホルムズ海峡の再開に応じないことへの不満を強めるトランプ米大統領は24日遅く、イランへの大規模攻撃に向けて「軍は万全の態勢を整えている」と述べた。数日前にニュースサイトのアクシオスに「大規模攻撃」を検討していると語ったトランプ氏は、実際に攻撃を実施するかどうかはまだ決めていないと付け加えた。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、中東配備の地対空誘導弾パトリオットや他の迎撃ミサイル在庫が枯渇する危険性を懸念し、トランプ大統領が少なくとも差し当たり、対イラン軍事攻撃の著しい強化を見送ったと報じた。

トランプ氏と側近らは、中東での戦争拡大、イランの攻撃に脆弱(ぜいじゃく)な湾岸地域の主要同盟国の離反、世界的な経済危機、エネルギー・難民危機の深刻化の可能性も不安視したという。

これに対し、ウォルツ氏は、米軍は作戦遂行に必要なものをすべて備えていると述べ、NYTの報道を否定した。

一方、米ニュースサイト、アクシオスは26日、米中央軍のブラッド・クーパー司令官が空爆は効果の限界に達したとして停止を勧告したと、地域関係者の話として報じた。

クーパー氏はホワイトハウスと米国防総省の当局者に対し、一連の空爆でイランの船舶攻撃能力は低下したものの、米軍は攻撃目標のリストを使い切ったと説明したという。

原題:US, Iran Extend Pause in Strikes as Oman Holds Hormuz Talks (1)(抜粋)

(第1-8段落、第16段落目以降に新たな情報を加えて更新します)

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