米宇宙開発企業のスペースXは24日、大型ロケット「スターシップ」の打ち上げ試験を実施した。スターシップは改良型スターリンク衛星を投入した後、大きな損傷なく地球へ帰還した。

スペースXの新規株式公開(IPO)後の打ち上げは今回が初めて。IPOを追い風にロケット事業をAIと衛星通信の巨大事業へ発展させるイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の構想が前進した。

スターシップは、スターリンク網の拡充や人類の月とその先への輸送、さらに宇宙空間へのデータセンター設置を目指すマスク氏の構想の中核を担う。一方で、開発では爆発事故や機体の不具合、度重なる延期で不安定な道のりが続いてきた。

スターシップは大型ブースター「スーパーヘビー」の上に搭載され、米テキサス州南部の施設「スターベース」から現地時間24日午後5時51分(日本時間25日午前7時51分)に打ち上げられた。試験飛行は主要目標をおおむね達成したものの、打ち上げ後にブースターが洋上へ着水する際、小規模な不具合が発生した。

飛行開始から約6分後、宇宙へ向かうスターシップから分離したスーパーヘビーはメキシコ湾沖に着水したが、予定していたエンジン全てには点火できず、想定より速い速度で着水した。

前回の試験飛行では、ブースターが制御不能になって回転し、エンジンの1基が予定より早く停止していたため、今回はそれに比べて改善が見られた。

今回も同社は、2024年の打ち上げで成功させたブースターの空中捕捉を見送った。この技術はロケットの迅速な再使用を実現する上で重要となる。

宇宙空間では、スターシップがスターリンク衛星20基を投入した。同社によると、衛星はネットワークとの通信やデータ取得に成功した。

その後、スターシップは地球大気圏へ再突入し、制御された比較的ゆっくりとした降下でインド洋に着水した。その直後、機体は炎上した。

スペースXは150億ドル(約2兆4600億円)超を投じてスターシップを開発しており、この機体を将来の柱と位置付けている。マスク氏は、スターシップが年内に民間旅客機のような完全再使用型になるとの見通しを示している。

原題:SpaceX Starship Deploys Starlink Craft During Post-IPO Test (4)(抜粋)

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