(ブルームバーグ):内閣府は2026年度の年次経済財政報告(経済財政白書)で、日本経済はデフレの状況にはないとの認識を改めて示した。デフレ脱却の判断については、中東情勢の影響に伴う国内総生産(GDP)ギャップの動向を見極める必要があるとした。
24日公表の白書では、日本経済は「消費者物価を始め種々の物価が上昇しているという点で、明らかにデフレの状況にはない」と前年度の表現をほぼ踏襲。「現在、物価が持続的に下落する状況にない中、判断の鍵はデフレに後戻りする見込みがないかどうかの見極めである」とした。
政府は、デフレ脱却とは「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと」と定義している。判断に当たっては消費者物価やGDPデフレーター、需給ギャップ、ユニット・レーバー・コスト(単位当たりの労働費用、ULC)などの指標を重視している。
白書では、これら4指標のうち、プラス基調の持続性が確認できていないのはGDPギャップの動向だと指摘。ゼロ近傍まで改善してきたが、「本年春以降の中東情勢の緊迫化が、交易条件の悪化を通じて企業収益や家計の実質所得といった実体経済をどの程度下押しするのか、GDPギャップのプラスは維持されるのか、慎重に見極めていく必要がある」とした。
政府は2013年11月の月例経済報告で、「デフレ状況ではなくなりつつある」と表現したのを最後に、それ以降、日本経済はデフレ状態にはないとの認識を続けているが、脱却したとの評価には至っていない。
白書では、中東情勢による日本経済への影響について、現時点では「限定的」であり、「原油高による物価上昇圧力を受けつつも、堅調な賃上げや企業収益などに支えられ、景気は回復基調を維持している」と分析した。
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