(ブルームバーグ):日本の6月の原油輸入額は前年を大幅に上回った。中東情勢の混乱が続く中、中東からの輸入量は減少したものの、米国産は輸入量は5倍以上増加。一方、米国などからのナフサを含む石油製品の輸入額が2カ月連続で大幅に伸びた。
財務省が22日公表した貿易統計によると、6月の原油・粗油の輸入額は前年同月比59.3%増加した。地域別では中東産が7.1%増、米国産は約10倍に増えた。数量ベースでは全体で13.7%減少した。米国からの原油・粗油の輸入は数量、金額ともに月次ベースで最高となった。
原油・粗油の円建て単価(速報値)は1キロリットル当たり11万7684円(1リットル当たり118円)。過去最高だった5月分(11万4076円)を3.2%上回った。前年同月と比べると84.7%高い。
石油製品のガソリンやナフサなど揮発油の輸入は数量ベースで31.4%減少した一方、金額ベースでは32.5%増加した。
政府が原油調達先の多角化を進める中、6月は米国産が全輸入量の3割を占めた。一方、米国から輸入した原油の輸送運賃や保険料を含めた単価は、中東産よりも約7%高く、原油全体の輸入単価が上昇。輸入コストの上昇を通じてインフレ圧力が強まる中、物価高への対応を迫られる政府にとって難しいかじ取りが続く。
SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは原油輸入は代替調達が進んでおり数量面では持ち直しているが、価格は単価上昇に加えて円安が押し上げていると指摘。輸出も伸びているが、「価格上昇の転嫁が大半だ」とし、しばらくは貿易赤字が継続するとみている。
中東情勢を巡っては、米国とイランの間で攻撃の応酬が続いており、6月に交わした暫定和平合意に基づく停戦への早期回帰の可能性は一段と遠のいている。エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が再び封鎖される中、北海ブレント原油先物は約6週間ぶりの高値水準である1バレル=91ドル台で推移している。
6月全体の輸出額は前年同月比19.3%増と、10カ月連続で増加。伸び率は市場予想(18.0%増)を上回った。自動車や半導体等電子部品、非鉄金属が伸びた。輸入は25.4%増(同21.2%増)と5カ月連続で増加した。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は4069億円の赤字と、2カ月連続のマイナスとなった。ドル・円の平均値は1ドル=159.69円と前年比10.9%の円安だった。
(2段落目の米国産の原油輸入量の変化率を訂正しました)
--取材協力:野原良明.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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