(ブルームバーグ):イランは、ここ数日間にわたる米国との衝突を受け、敵対行為の緩和に向けた提案について仲介役と接触していると明らかにした。ただ、イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアに対する海上封鎖を実施すると警告しており、緊張は依然として高い。
イラン外務省のバガエイ報道官は、「一部の仲介国からの提案がイランに伝えられている」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。また、イランによれば、モメニ内相が20日にパキスタンを訪問する。
イラン学生通信(ISNA)によると、主な仲介役を務めるカタールとパキスタンは、7月9日以前の米・イラン双方の立場に戻ることを第1段階と位置付けている。ホルムズ海峡の支配をめぐる戦闘は同日に始まり、先月署名された米・イランの暫定和平合意は事実上崩壊した。
現時点では、正式な協議が再開される兆しはない。ロイター通信がイラン当局者の話を匿名で引用したところによると、提案の1つは、同合意の復活に向けた方策を探るため、10日間の停戦を実施するというものだ。
フーシ派の報道官は20日、サウジアラビアに対する海上封鎖は、サウジアラビアがイエメンの首都サヌアを包囲していることへの報復だと主張した。
世界の石油供給を巡るリスクはさらに高まっている。サウジアラビアが紅海経由で輸出する日量数百万バレルの原油の輸送が脅かされている。
対イラン攻撃続く
米国は9日連続で対イラン攻撃を実施し、船舶への攻撃をやめ、ホルムズ海峡での航行を再開するよう、イランへの圧力を強めた。イランは譲歩を拒み、同海峡の航行を管理する権利があると主張している。
米軍はイラン時間20日午前5時30分ごろまで約3時間にわたり、軍事目標や通信網を空爆した。一方、イランはクウェートやヨルダン、バーレーン、イラクなどにある米軍基地への攻撃を続けた。
攻撃が続く中、犠牲者も増え続けている。米軍は18日、イラク北部で撃墜されたイラン製ドローンの制御下での爆破処理中に、米兵1人が死亡したと発表した。17日にはイランによるヨルダンへの攻撃で米兵2人が死亡した。また、同じ攻撃で別の米兵1人が依然として行方不明となっている。
イランによれば、約2週間前に始まった今回の緊張激化以降、米国の攻撃で50人超が死亡し、500人超が負傷した。
トランプ米大統領は先週、イランが折れるまで空爆を激化させ、攻撃対象を拡大すると警告した。
イランのアラグチ外相は、外交を放棄しないものの、米国の軍事攻撃を受けている間は交渉の席に戻ることを強いられることはないとの考えを示した。
アラグチ氏は自身のテレグラムに投稿したインタビューで、「ホルムズ海峡とペルシャ湾におけるイランの行動は世界的な影響を及ぼし、われわれは世界的な存在となった」と述べ、イランにとってホルムズ海峡の支配は米国に対する影響力の源泉であり、自国の安全保障に不可欠だと考えていることを強調した。「これは決して小さなことではない。この地域は、イランの安全保障なくして完全な安全保障は得られないことを認識した」と続けた。
ルビオ米国務長官は、イランは引き続き交渉を望むシグナルを送っているとの認識を示した。また、和平合意を望む勢力と戦闘継続を求める強硬派との亀裂が生じている兆候がイラン政府内で見られるとの見方をあらためて示した。
原題:US Bombs Iran for Ninth Day as Standoff Over Hormuz Deepens
Iran Says Mediators Stepping in After Days of US Clashes (2)
(抜粋)
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--取材協力:Golnar Motevalli.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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