(ブルームバーグ):米大リーグ・ドジャースの筆頭オーナー、マーク・ウォルター氏の巨大な投資帝国が、米検察の捜査対象になっている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によると、資産家のウォルター氏らが創業し、同氏が最高経営責任者(CEO)を務める米資産運用会社グッゲンハイムパートナーズと同氏の二つの保険会社に対し、財務不正の可能性を巡る捜査が行われている。
グッゲンハイムのCEOとして、ウォルター氏はウォール街による生命保険業界の支配を後押した。保険会社を傘下に置いた資金運用会社が保険契約者の資金を活用し、不透明で流動性の低いプライベートクレジット(ノンバンクの直接貸し付け)投資を行えるようになった。
ウォルター氏は、大谷翔平選手や山本由伸選手、佐々木朗希選手が所属するドジャースのほか、米プロバスケットボールNBAのロサンゼルス・レーカーズ、サッカーのイングランド・プレミアリーグ、チェルシーのオーナーとしても知られる。
ウォルター氏の持ち株会社、TWGグローバルは、これらのチームや保険会社、グッゲンハイムの持ち分を保有している。
これまで報じられていなかった規制・監督当局への提出書類によれば、ウォルター氏の金融帝国の要となるデラウェア・ライフ・インシュアランスとクリア・スプリング・ライフ・アンド・アニュイティーは、大陪審への召喚状を今年2月に受け取った。デラウェアは3月時点の資産額が690億ドル(約11兆2100億円)、クリア・スプリングは160億ドルに上る。
6月26日の提出書類によると、数十億ドル相当のプライベートクレジット投資が、ウォルター氏のビジネスベンチャーの他の部分と関係していた事実を保険会社2社は開示しておらず、マンハッタンの検察が事情の把握に動いた。 両社によると、米証券取引委員会(SEC)の調査と並行し、検察の捜査が進められている。
6月の提出書類によれば、プライベートクレジット投資の一部について、当事者関与の適切な開示に不備があったかどうかが捜査の焦点という。召喚状を受け取った後、保険会社2社は内部調査を実施し、財務報告に「誤り」があったと認めた。これに伴い、両社がウォルター氏のビジネスの他の部分と、これまで知られていたよりはるかに密接に結び付く状況が浮き彫りになった。
提出書類によると、デラウェアは関連会社とつながりのあるプライベートクレジット資産が、従来の報告より160億ドル多いと明らかにした。昨年末時点の関係当事者への投資総額は、今年に入り報告された14億ドル(投資資産総額の3%)から少なくとも170億ドル(投資資産総額の少なくとも39%)に大きく上方修正された。
非公開情報を理由に関係者の一部が匿名で語ったところでは、グッゲンハイムの3620億ドル規模の資金運用部門を検察が昨年調べた経緯があり、今回の召喚状はそれに続くものだ。同社に対する捜査の一部は、外部の第三者に行った収入に関する説明に関係しているという。現在の捜査状況は明らかではない。
この件に詳しい関係者によれば、連邦捜査局(FBI)は昨年9月、携帯電話を押収する目的で少なくとも1件の捜索令状を執行した。捜査のどの部分に関係するかは特定できていない。
検察の捜査や規制・監督当局の調査が、検察による立件や法執行措置に至らず終了する可能性もある。
TWGは「本件の捜査を承知しており、捜査当局に協力している」と回答。グッゲンハイムの担当者からコメントは得られていない。デラウェアとクリア・スプリングの親会社、グループ1001は、捜査当局に協力しており、同社の財務状況は引き続き健全だと説明した。
SECとマンハッタンの連邦地検はコメントを控えた。FBIにもコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。
原題:Mark Walter’s Insurers, Guggenheim Probed by Prosecutors (2)(抜粋)
(関係当事者への投資額の修正に関する情報を追加して更新します)
--取材協力:Alex Rajbhandari、Sridhar Natarajan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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