(ブルームバーグ):サッカー・ワールドカップ(W杯)によるビール消費量の押し上げ効果は予想を下回っているものの、世界のビール大手ではデンマークのカールスバーグが勝ち組となっていることが、米モルガン・スタンレーの分析で分かった。
W杯は残すところ決勝と3位決定戦のみとなる中、サラ・サイモン氏やリチャード・リー氏らアナリストは、W杯による販売押し上げ効果は先月の予想ほど大きくならないとの見方を示した。
それでも、カールスバーグは、イングランド、フランス、スイス、ノルウェーの躍進を追い風に、「最も際立ったポジティブなサプライズ」となっていると、モルガン・スタンレーのアナリストらは16日付の顧客向けリポートで指摘した。
開幕戦が行われた6月11日以降、コペンハーゲン市場に上場するカールスバーグ株は9.6%上昇した。一方、ハイネケンはアムステルダム市場で8.5%上昇したのに対し、アンハイザー・ブッシュ(AB)インベブは同期間に0.5%下落した。

欧州勢は総じて好成績を収め、準々決勝以降に勝ち進むチームが相次いだものの、世界全体のビール販売量を押し上げるには至らなかった。
リポートでは「欧州各国のビール市場はブラジルや米国に比べて小さいため、欧州勢の躍進だけでは、大市場の代表チームが敗退した影響を補うことはできなかった」と指摘している。
モルガン・スタンレーは、W杯によるビール販売押し上げ効果の当初予想を0.07%引き下げた。下振れの主な要因は、ブラジル、ドイツ、コロンビアといったビール市場が大きい国の代表チームが予想より早く敗退したことに加え、米国代表の成績も振るわなかったためだという。
こうした早期敗退の影響を受けると見込まれるABインベブやハイネケンとは対照的に、カールスバーグは打撃をほぼ免れ、16日終値で1.7%上昇した。
「コロナ」や「スコール」のブランドを展開するABインベブは、決勝トーナメント2回戦でブラジルがノルウェーに敗れたことが大きく響いたとアナリストらは分析する。ブラジル市場の規模を考えると、同国代表が勝ち進むことが重要だった。
ただ、アナリストらは、ABインベブはW杯公式ビールスポンサーであるため、悪影響がある程度抑えられたとみている。ハイネケンについては、欧州での強固な事業基盤が、ブラジル敗退による打撃を和らげた。
一方、ロイヤル・ユニブリューは、ノルウェーの準々決勝進出による恩恵は限定的だったものの、ドイツとオランダが早期敗退したことが重しになったとアナリストらはみる。
19日に閉幕するW杯は、米ニュージャージー州のメットライフ・スタジアムでアルゼンチンとスペインによる決勝戦が行われ、マイアミではイングランドとフランスが3位決定戦に臨む。
原題:Carlsberg Wins at the World Cup Even as Beer Boom Falls Short(抜粋)
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