米スペースXは上場後の高値を付けてからわずか1カ月で新規株式公開(IPO)価格を下回った。新規上場市場に冷や水を浴びせ、今年の新規上場銘柄の主要指標を押し下げた。

AIインフラや航空宇宙・防衛といった、新規上場企業で特に人気の高い2分野に関連する銘柄が軒並み下落しており、ブルームバーグが7月15日時点で集計した2026年の米IPO銘柄の加重平均リターンは6%に低下した。これはS&P500種株価指数の11%を下回る。

最近上場した銘柄の株価下落を含め、市場全体の変動性の高まりは、ブラックストーン幹部が「IPOの年」と呼んだ今年の相場への期待を冷やす見通しだ。ブルームバーグ集計によると、過去2カ月に米国で新規上場した企業の過半は公開価格を下回って取引されている。

スペースX株は16日に3.1%下落し、直近9営業日で8日目の下落となった。一方、先週、過去最大規模となる265億ドル(約4兆3000億円)を調達して新規上場したSKハイニックスは12%下落し、米国預託証券(ADR)の公募価格149ドルをわずかに上回る水準まで下げた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国株式資本市場共同責任者、マイケル・ベンチュラ氏は「短期的な活動は想定していたほど活発にはならないだろう」と述べ、「案件の立ち上げや価格決定は続くだろうが、注目度の高い案件以外は静かな展開になる」との見方を示した。

大型案件

スペースXやSKハイニックスのような大型案件を除いても、米IPO市場全体の勢いは際立ってはおらず、26年の米IPO銘柄の加重平均リターンは7月15日終値時点で約10%に低下。S&P500種の上昇率をやや下回っている。

この1カ月はS&P500種がほぼ横ばいだったにもかかわらず、市場の変動性の高まりを受けて、投資家はこれまで人気だったテーマから資金を移し始めた。この期間にS&P500種は約0.3%上昇した一方、フィラデルフィア半導体株指数は11%下落し、モメンタム銘柄のバスケットも8%以上下落した。

モルガン・スタンレーのグローバル株式資本市場部門共同責任者、エディ・モロイ氏は「AIというテーマが大きな勢いを持ち、上場案件は取引開始直後から好調に推移した。しかし現在のような相場環境では、その勢いは幾分弱まるだろう。それは想定されることだ」と述べた。

原題:SpaceX Post-Listing Collapse Threatens IPO Market’s AI Euphoria

、*SPACEX SHARES FALL 3.1% TO CLOSE BELOW IPO PRICE FOR FIRST TIME(抜粋)

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