(ブルームバーグ):トランプ米大統領や共和党陣営は、中間選挙に向けて計11億ドル(約1800億円)の選挙資金を確保した。最新の米連邦選挙委員会(FEC)への届け出によると、民主党側の3倍を超える規模となる。
共和党の資金は、トランプ氏や上下両院の共和党指導部と関係のあるスーパーPAC(特別政治活動委員会)などに分散して積み上がっている。豊富な資金は、有権者への働きかけや広告展開で共和党に優位性をもたらすとみられる。

共和党への資金流入を支えているのは大口献金だ。ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)は、上院選を支援する「セネート・リーダーシップ・ファンド」に1200万ドル、シタデル創業者のケン・グリフィン氏は1000万ドルを寄付した。
中間選挙では現職大統領の与党は議席を減らす傾向があるため、共和党にとって豊富な資金は不可欠だ。各種世論調査では、有権者は物価高を含む経済問題を最大の関心事に挙げている。一方、トランプ氏はイランとの戦争や、不正選挙を巡る根拠のない主張を前面に打ち出している。
資金力が中間選挙を左右
共和党は現在、下院でかろうじて過半数を維持している。クック・ポリティカル・リポートが激戦区と位置付ける18議席のうち、14議席は共和党が守る立場にある。テキサス州やフロリダ州では選挙区割りの見直しで有利な状況を築いたものの、激戦区で数議席を失えば下院多数派を民主党に明け渡すことになる。

豊富な資金は上院選でも共和党の強みとなる。最激戦とされる9選挙区のうち、6議席は共和党が守る立場にある。一方、ジョージア、ノースカロライナ、テキサス各州では民主党候補が資金集めで共和党候補を大きくリードしており、トランプ氏や共和党陣営は11億ドルの選挙資金の一部を、こうした候補の支援に充てる必要に迫られる可能性がある。
民主党が上院の多数派を奪還するには4議席の上積みが必要だ。しかし、性的暴行疑惑を受けてメーン州の上院選からグラハム・プラトナー氏が撤退し、選挙戦略の見直しを迫られている。後任候補は、共和党現職のスーザン・コリンズ上院議員との選挙で、資金面で大きく劣勢に立たされる見通しだ。
もっとも、民主党が資金面の差を縮める余地は残されている。スーパーPACへの献金額に上限はなく、選挙戦が本格化するレーバーデー以降は、資金力のある献金者から多額の資金が流れ込む可能性がある。
原題:Trump, GOP Amass $1.1 Billion to Battle Democrats in Midterms(抜粋)
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