動画配信サービスの米Netflixは16日、売上高の伸びが2四半期連続で鈍化する見通しを示した。業績の先行きに対する投資家の不安を強める内容となった。

Netflixによると、7-9月(第3四半期)は売上高が129億ドル(約2兆900億円)、1株利益は82セントになる見通し。いずれも市場予想をやや下回る水準だった。

株価は時間外取引で一時9%下落した。Netflixの株価はこの1年間で4割強下落している。ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)買収を目指した動きや、その後の業績を受け、動画配信市場での首位としての勢いが鈍っているとの見方が投資家の間で広がった。

有料動画配信サービスの中では依然として契約者数、視聴実績ともにトップを維持しているが、売上高の伸びは鈍化している。2026年上期は、数カ月にわたって新たなヒット作に恵まれなかった。続編の多くも、新シーズンで視聴者を十分につなぎ留めることができなかった。

Netflixは今後数年間の成長維持に向けた計画を示し、投資家の不安を和らげようとした。ハーラン・コーベン原作のドラマ「捜索者の血」など最近のヒット作もアピールした。この作品は今年配信されたNetflixの新作オリジナルシリーズの中で最も多く視聴された。4-6月(第2四半期)の売上高は126億ドル、1株利益は80セントだった。

スペンサー・ニューマン最高財務責任者(CFO)はアナリスト向け説明会で、「四半期ごとの業績に左右される経営はしていない」と述べた。また、Netflixは対象市場の約45%しか取り込めていないとし、世界のテレビ視聴全体に占める割合も5%にすぎないと説明した。通期の売上高は60億ドル増える見通しだ。

Netflixはライブスポーツや動画ポッドキャストなど、新たな分野のコンテンツに対し投資を進めている。ポッドキャストは日中やモバイル端末でより多くの視聴者を集めており、ライブ配信は視聴割合に比べて高い顧客獲得効果を上げているとした。

ここ数週間には、YouTubで人気のアラン・チキン・チャウ氏やニック・ディジョバンニ氏らとの新たな契約を相次いで発表した。フランスの放送局TF1との提携も開始した。今年の番組制作費は約10%増える見通しで、ここ数年の平均をやや上回る見込みだ。また、約300作品で生成AIを活用していることもアピールした。

上期の総視聴時間は2%増加し、前年をやや上回る伸びとなった。Netflixは、サッカーのワールドカップ(W杯)や冬季五輪が他の放送局で放映されたことを踏まえれば堅調な結果だと説明した。

また、番組の視聴実績をまとめたリポート「What We Watched(見られた作品)」の発表は今後、年2回ではなく年1回にすると明らかにした。他の動画配信サービスで同様の視聴実績を開示している企業はない。ただ、開示方法の変更自体が投資家の懸念を強める可能性もある。

調査会社フォレスターの調査責任者マイク・プルー氏は「契約者数の伸びが有力な判断材料ではなくなると、Netflixは四半期ごとの契約者数公表をやめた。今度は、視聴実績への注目が高まる中でそのリポートの公表頻度を減らそうとしている。Netflixは視聴実績は健全だとしているが、それが本当なら、投資家は情報開示が減ることではなく、より多くの情報開示を望むはずだ」と述べた。

原題:Netflix Feeds Investor Anxiety With Disappointing Forecast (2)(抜粋)

(6段落目以降にCFOの発言などを追加して更新します)

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