(ブルームバーグ):超党派の社会保障国民会議は16日の実務者会議で、中低所得者を支援する「給付付き税額控除」を2029年度に導入することで合意した。飲食料品の消費税減税など制度導入までの「つなぎ」措置については引き続き協議する。
会議終了後、議長を務める自民党の小野寺五典税制調査会長が記者団に説明した。「つなぎ」措置については、22日に開く次回会合で各党の意見を聞き「集約についての努力をしていきたい」と述べた。
同日示した中間取りまとめ案には、中低所得の現役勤労者に着目し、純負担率を調整する「所得に連動したきめ細かな給付」を行う「これまでにない新たな制度」を早期に導入することが望ましいとの結論を得たと明記した。29年度に開始するため、法整備を急ぐ方針も示した。
小野寺氏は、これまでは住民税非課税世帯に限った支援や、「バラマキ」とも指摘される全国民に対しての支援に偏っていたと述べ、新制度導入で合意したことは「大変意義深いことだ」と話した。
消費減税は難航
自民党は2月の衆院選で、給付付き税額控除の導入と2年間の食品消費税ゼロ%を掲げ大勝。高市早苗首相は、国民会議で「夏前」をめどに取りまとめを行い、関連法案を国会に提出する考えを示していた。首相は給付付き控除を「本丸」、消費減税を「つなぎ」と位置付けているが、「つなぎ」の制度設計で調整が難航している。
議長を務める小野寺氏は6月の会議で、来年度から税率を1%に引き下げ、残る1%分は給付で還元する案を示した。その後も各党間の意見の隔たりは大きく合意のめどは立っていない。
国民民主党の古川元久税制調査会長は、給付付き税額控除の部分だけでも各党の意見集約は困難だったとし、消費減税に関する議論の進展には悲観的な見方を示した。
高市首相は15日の党首討論で、「8月頭ぐらいなら十分に作業的に間に合う」と指摘。小野寺氏に対し、「7月いっぱいかけてでも、しっかりと多くの方が納得する議論をしてほしい」と指示したことを明らかにした。
消費減税などの「つなぎ」措置の開始は来年4月が想定されている。今後の与野党協議でも意見集約できなかった場合、高市首相は独自に決断を求められる可能性がある。
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