米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は、基調的なインフレが広範な物価上昇圧力を引き続き示唆する場合、FRBは近い時期に利上げが必要となる可能性があるとの見解を示した。

ウォラー理事は13日、ニューヨークでのイベントで「今週発表されるコアインフレ指標がまたも強い内容となった場合、連邦公開市場委員会(FOMC)は近い時期の金融政策引き締めを検討する必要があるだろう」と述べた。発言内容は準備原稿に基づく。

米労働統計局(BLS)は14日に、6月の米消費者物価指数(CPI)を公表する。

ウォラー氏は労働市場は安定しており、個人消費は堅調だとして、米経済が良好な状態にあると強調した。その上で、関税やエネルギー価格、AIインフラ整備を背景としたインフレ圧力を受け、金融政策は「岐路」に立たされているとの認識を示した。

「どのように見ても、どの指標で測ろうとしても、インフレ率は今年上昇している」と発言。「コアインフレの高い上昇ペースを現時点で懸念している」と述べた。

ウォラー氏は、FRBが重視するインフレ指標である米個人消費支出(PCE)価格指数に言及。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアのPCE価格指数は、5月に前年同月比3.4%上昇となった。

同氏はPCEコア価格指数について、イラン戦争が勃発する前の1月から上昇し始め、「着実に上昇を続けている」と指摘した。

米国とイランの間で再び攻撃の応酬が起きたことで、エネルギー価格は上昇している。ただ、原油相場は3月や4月のピーク水準をなお大きく下回っている。

14日に公表される6月の総合CPIは、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想で、前年同月比3.8%上昇の見込み。5月は4.2%上昇だった。

ウォラー氏は「コアインフレの伸びが鈍化すれば大いに歓迎するが、今年前半に加速したことを踏まえると、インフレが正しい方向に向かっていると考えるには、数カ月にわたって低い伸びが続くことを確認する必要がある」と語った。

そうしたシナリオは依然として想定できるとも述べ、その場合は政策金利の据え置き継続を支持する考えを示した。

2021年から22年に新型コロナ禍に伴い、インフレが加速したが、ウォラー氏はその際と同じ過ちを繰り返さないことが必要だと強調。FOMCは当時、利上げが遅過ぎたと批判された。

同氏は当時と異なり、労働市場に逼迫(ひっぱく)の兆しは見えず、インフレ期待も安定していると指摘。その上で、基調的インフレ率が持続的に高まれば、物価上昇圧力が経済全体に広がっていることを示す可能性があるとの認識を示した。

「FOMCは2021-22年のインフレ局面再来を防ぐため、金融政策を引き締める準備をしなければならない」と述べた。

原題:Waller Says Fed May Need to Raise Rates to Tame Core Inflation(抜粋)

(第8段落以降に情報を追加して更新します)

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